谷ゆうじ 議会活動の軌跡〜8つの視点〜
外郭団体のあり方について
質 問
 2008年12月に公益法人制度改革関連法が施行され、従来の民法により設立された社団法人、財団法人は2013年11月30日までに一般社団法人、一般財団法人へ移行する認可の申請をするか、公益社団法人、公益財団法人へ移行する認定の申請をしなければならず、何もしなかった場合は解散となる。大津市が出資している財団法人においても、事業運営のあり方などについて議論がされていると推察するが、このうち出資金の比率が100%である財団法人大津市公園緑地協会の事業運営のあり方について4点質問。

 1点目は、役員構成のあり方について。現在、理事長及び常務理事以外の理事は、大津市の部長職にある方々が就任され、大津市議会議長及び大津市会計管理者の2名が監事に就任されている。財団法人大津市公園緑地協会は昨年度、皇子が丘公園ほか16公園、柳が崎湖畔公園の指定管理者に再任されたが、選考委員会の委員長である都市計画部長が協会の理事であったため、委員会設置要綱の一部改正がなされ、公平性の確保を理由に委員長はヒアリング及び審査に参加をされなかった。大津市は、指定管理者である財団法人大津市公園緑地協会を指導、監督する立場にあるが、理事長を補佐する副理事長に都市計画部長が就任されたのには、何か特段の理由があったのか。現在の役員体制がガバナンス、すなわち内部統治の強化が求められる新制度移行後の法人運営にふさわしいものなのか、現状を踏まえて検討し、あるべき姿を明確にすべき時期に来ていると考え、見解を問う。

 2点目は、委託業務発注のあり方について。大津市は、財団法人大津市公園緑地協会に都市公園施設維持業務として随意契約で委託業務を発注している。随意契約の根拠は、地方自治法施行令第167条の2第1項第2号によるものとされ、公園愛護といった地域の各種団体や特定非営利活動法人による維持業務へと切り替えていくことが望ましく、当該団体がこういった各種団体と協働し、都市公園の維持管理を行うことができることを理由の一つに上げている。しかしながら、情報公開請求で開示された資料をもとに調査した結果によると、その性質または目的が競争に適さないという理由で随意契約された業務の多くが、大津市の指名登録業者に入札等で再委託されている。また、委託の対象となっている公園のうち、伊香立公園だけが総合公園であるにも関わらず、その管理のほとんどが地元任意団体に随意契約されている。大津市は委託契約書の中で、「財団法人大津市公園緑地協会に対し委託業務の一部もしくは全部の実施を委託し、もしくは請け負わせ、この契約に基づいて生じる権利義務を譲渡し、またはこの契約上の地位を継承させてはならない。
ただし、大津市の承諾を得たときはこの限りでない」としているが、どのような判断基準のもとで承諾をしているのか、見解を問う。また、国は昨年の6月に閣議決定された経済財政改革の基本方針2008の中で、行政と密接な関係にある公益法人への支出を見直すとし、競争的でない随意契約の実質的な全廃を掲げたが、本市はこれからも財団法人大津市公園緑地協会に対し、これまでと同様の形で随意契約を継続されるのか。

 3点目は、財団法人大津市公園緑地協会の主たる事務所について。皇子山総合運動公園内にある管理事務所は公園の主要な施設であり、本来、他の公園と同様に指定管理の対象とすべき建物ですが、財団法人大津市公園緑地協会の主たる事務所が存在しているからなのか、その範囲外となっている。そもそも指定管理者制度が導入されて以降、財団法人大津市公園緑地協会の主たる事務所が管理事務所内にあることは望ましくなく、次回の選考で適正に競争の原理が働くことをより一層期待するのであれば、解決されるべき課題の一つと考える。今後、施設設置者としてどのようにすべきと考えているのか、現状に対する認識とあわせて見解を問う。

 4点目、大津市は、職員または役員を派遣している財団法人及び社団法人がどういった理念のもとで公益法人制度改革に取り組まれようとされているのか、認識しているのか。市民生活に直接影響する制度改革であり、大津市総合計画基本構想に掲げる基本政策を踏まえた見解を問う。
答弁:都市計画部長
 1点目、財団法人大津市公園緑地協会の役員構成のあり方について。副理事長については、新法人への移行に向け本市公園業務と公園緑地協会の実態を把握している立場から、協会に対し適切に助言、指導できる立場として、都市計画部長が就任することになった。公益法人制度改革に伴う新法人への移行に当たっては、平成25年11月末までに認定を受けなければならず、現在、公園緑地協会とともに他都市の状況を調査し、視察、研究等を行っている。なお、新制度では理事の役員体制などこれまでと異なるものとなっており、新法人への移行には多くの課題があるものと考えている。そのため、公園緑地協会では移行に向けて調査体制を強化することとしており、本市も公園緑地協会と協力しながら、スムーズな移行、内部統治体制の整備や人材の育成、情報開示に努力していく。

 2点目、委託業務発注のあり方について。随意契約後の入札等の再委託については、委託先の技術力や専門性の見地から判断し、承諾している。次に、委託対象となっている伊香立公園の管理のすべてを地元任意団体に再委託していることについては、この施設を維持管理するに当たり、天然芝グラウンドに対するグリーンキーパーとしての高い技術力、専門知識等が必要不可欠となってくるだけでなく、伊香立地区を中心とした北部地域のスポーツ振興のための拠点施設としても重要であることから、地元スポーツ事情に熟知し、芝の適正な育成や管理に精通した伊香立公園管理委員会の管理運営を承諾した。今後は、公園緑地協会と随意契約している業務に対し、指定管理者制度の導入を視野に入れながら検討をしていく。

 3点目、財団法人大津市公園緑地協会の事務所所在地について。平成10年10月より公園管理をすることを目的として、皇子山総合運動公園内の管理棟に入居し、使用することを認めて現在に至っている。また、管理棟は主要な施設である陸上競技場や球場に近く、大津市の中央部に位置し、都市公園での苦情、緊急時の対応等に迅速に対処できるメリットがあるが、議員指摘の事務所のあり方については、今後、公園緑地協会の新法人への移行等に合わせて、課題解決のための協議を進めていく。
答弁:政策調整部長
 大津市が職員、役員を派遣している財団法人及び社団法人の公益法人制度改革に向けた取り組みについては、昨年4月1日に施行された「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」に基づく将来負担比率においては、一般会計等負担見込み額として地方公社と一定割合以上の出資、出捐をしている第三セクターの負債、債務の一部が算入されることになっている。また、第三セクターに係る債務については、本来求められる民間企業と同様の市場規律やガバナンスの視点が働かないケースもあり、その経営状況が悪化していく場合には、将来的に地方公共団体の財政に深刻な影響を及ぼすことがある。

 このような状況を踏まえ、昨今の景気の低迷等による財政状況の悪化や地方分権改革が推進していく中にあって、自立する都市経営を目指す本市においては、財政規律の強化を積極的に図っていくことが求められており、第三セクター等の経営の健全化等について、各所管部局からさらなる指導強化を図っていくことが必要である。さらに、公益法人制度改革は、社会経済システムの中で民間非営利法人活動の健全な発展を促進させることなどを目的としており、議員お述べのとおり、当然のこととして自らが早期にその方向性を決定していく必要があると考えている。こうした状況下において、現在策定作業を進めている新行政改革プランの中では、都市経営の視点における具体的取り組み項目の一つとして、外郭団体等のあり方の検討を掲げており、職員の派遣、その役割など、本市としての外郭団体のあり方について具体的な検討を進めていく予定である。
再問
 姫路市では外郭団体における統廃合の指針を設けられ、公益財団法人に移行するのかを議論されている。公園緑地協会の経営状況を調べたが、公益目的事業における一定の比率を担保する上で、今後どうしていくべきなのか、内部留保金とあわせ、非常に心配をしている。現時点で何が問題で、どういった取り組みをされようとしているのか、都市計画部長に再度問う。
答弁:都市計画部長
 今回の公益法人三法の改正で最も大切なことは、法人が自ら自分を律していけるような体制、組織にするということ、それからもう一つは徹底した情報開示を進めていくということ、これが法改正の大きな趣旨であったと考えている。そのことを踏まえ、先ほど答弁申し上げたように、大津市と公園緑地協会では政令市、それから議員も述べられた姫路市のような中核市も含め、三十いくつの市にアンケート調査をしている。

 それから今回の法改正の課題、問題点で言えば、指摘のように最大のポイントは公益性の確保だと思う。指針の中では事業費ベースか、あるいは事業量ベースか、2分の1以上が公益目的でないといけないと規定されている。これまで公園緑地協会は大津市の公的な業務を受けていただいており、その受託業務は非常に公益性が高いと私は判断しているが、業務に公益性があると判断されるかは、県並びに国の委員会の判定によると聞いている。先進的に取り組まれている関東のいろいろな公園緑地協会、そういったところの財務諸表のつくり方や事業の仕分け等を慎重に研究し、今回の法規制で規定されている一般法人を目指すのか、あるいは公益法人を目指すのか、考慮しなければならない。

 しかし、今いずれにしても、大津市内には十いくつの財団法人、社団法人が事務所を構えており、中間法人も含めると非常に多くの団体がある。そういった皆さんの動きも視野に入れながら、さらに研究、検討を公園緑地協会と一緒にやっていきたいと考えている。