谷ゆうじ 議会活動の軌跡〜8つの視点〜
介護老人保健施設ケアセンターおおつのあり方について
質 問
 

 介護老人保健施設ケアセンターおおつにおいては、平成23年度決算の監査意見書において、老健施設として在宅復帰、在宅支援についての考え方を含め、中長期的にわたる事業運営を展望した経営計画の策定が必要であるとの指摘がなされた。平成24年4月に実施された介護報酬の改定は、在宅復帰率の低下が課題となっているケアセンターおおつにとって厳しい内容であり、人件費が事業収益の約88%を占め、一般会計からの繰入金に頼らざるを得ない経営状況の改善は、高齢者が健やかに暮らせるまちづくりを施策に掲げる大津市にとって喫緊の課題であると考える。
 副市長を会長とする運営協議会において当初議論されてきた計画案においては、長期間入所可能な施設への入所を待つ方の待機施設と現状を評価され、課題となっている人件費については、地方自治法に基づく運用では独自での改善に限界があると結論づけられ、現在は外部の視点を踏まえて策定する方向で検討が進められている。

 ケアセンターおおつは、利用者の人間性を尊重し、生活機能の維持向上を目指しながら、在宅復帰を支援することを基本理念として定めているが、大津市はどういった方針のもとで経営計画を策定し、公が担うべき役割を果たしていく考えなのか、また施設の老朽化に伴い、内装材や建具の不具合が多く見受けられる。厳しい財政状況ではあるが、適切な維持管理に努めるべきと考え、見解を問う。

答弁:ケアセンターおおつ所長
  当センターは平成8年に開設し、今日まで市民病院と連携しつつ、介護を要する高齢者の在宅復帰及び在宅生活の支援に努めてきた。平成23年度においては、入所者の総数及び入所者率は過去最高となったが、ここ3年は決算としては赤字となり、厳しい経営状況が続いている。
 その要因の一つは、施設運営事業収益の87.9%を占める高い人件費にあるものと考えている。人件費については、平成22年度の政府統計資料であるが、介護従事者処遇状況等調査による介護老人保健施設の職種ごとの全国平均給与月額と当施設の職種ごとの平均月額を対比すると、各職種ともに当施設が上回っており、その最も大きな要因は、経験年数の長い職員が多数在籍していることによるものと考えている。

 平成24年4月の介護報酬改定では、在宅復帰の状況及びベッド回転率を指標とした介護報酬体系の見直しが行われた。入所者の中には、ひとり暮らしなどにより在宅復帰すること自体が非常に困難な方もおられる。こうした中、経験豊富な専門職がチームを組んで関係機関とも連携し、御自宅に帰りたいと思っておられる高齢者をしっかりと支援していくことが当施設の今後の重要な役割であると考えている。しかしながら一方では、毎年一般会計からの多額の繰り入れを行っている。この点については、各職種全ての職員がそれぞれの専門職のプロ意識を持って経営に参画し、良質な介護サービスを維持しながら、経済性、効率性を踏まえて今後のケアセンターおおつのあり方及び経営計画について検討し、繰入金の抑制を図っていく必要があると考えている。

 次に、施設の適切な維持管理について。施設改修等の整備につきましては、一般会計からの繰り入れにより空調機器を改修するなど、年次計画的に実施している。しかしながら、修繕については、緊急度の高いものや利用者の方々に直接関わるものを優先してきた結果、御指摘のように、不具合な箇所が何カ所か残っている。今後は修繕に関わる費用と収支の状況を見定めながら、順次修繕を進めたいと考えている。