谷ゆうじ 議会活動の軌跡〜8つの視点〜
ケアセンターおおつの今後のあり方について
質 問
 1点目、地方独立行政法人市立大津市民病院中期目標案における取り扱いについて。
 その他業務運営に関する重要事項として、介護老人保健施設ケアセンターおおつのあり方については、市の検討に従って実行すること。それまでの間、当該施設を運営し、できる限り住み慣れた地域や住まいで自立した生活が送れるよう支援することと記載されていますが、ここで言う市の検討に従って実行することとは、具体的に何をどこまで意味する言葉なのか。

 2点目、ケアセンターおおつの民営化検討について。平成27年度に実施された民営化調査検討支援業務において、市有地の提供や補助金の支出などの附帯条件をもって民営化の実現は可能であるとの結論が出されました。地方独立行政法人市立大津市民病院によるケアセンターおおつの運営については、現施設の譲渡による民営化が建築基準法違反になることが要因となってのことであり、経営に与える影響からも、あくまで暫定的な対応であると説明を受けました。
 当初、大津市は平成30年4月での事業継承を目指してこられましたが、民間事業者との対話を通じて広く意見を求めることで、実現性や市場性を把握していくマーケットサウンディング調査の結果、実現は極めて困難であるとのことが明らかになりました。民営化調査検討支援業務における民営化の基本方針案においては、現在ケアセンターおおつに勤務される職員を大津市からの派遣職員とした場合、公益的法人等への一般職の地方公務員の派遣等に関する法律で、原則その期間を3年以内とされていることから、事業開始を平成29年4月1日から3年後に当たる平成32年4月1日を最終期限とされています。民間事業者による介護老人保健施設開設に向けた今後の取り組みと、現在ケアセンターおおつに勤務されている職員の身分に対する考えについて見解を求めます。

 3点目、介護老人保健施設の受け入れ定員について。現在、介護老人保健施設の利用定員は100名となっていますが、平成27年度における1日平均入所者数は79名であり、平成25年度の94.4名、平成26年度の91.2名と比較して入所者数は著しく減少傾向にあります。平成27年度7月末時点における平均入所者数は54.9名とのことですが、介護、看護に当たる職員は昨年度から退職が続く一方で、常勤、非常勤の募集を行っても応募はほとんどなく、また採用しても定着しない状況にあることが入所者減少の要因となっています。ケアセンターおおつについては、現職員の夜間勤務体制等の負担も大きくなっていることから、利用者数の見直しも含めた対応を検討されていると理解しています。地方独立行政法人市立大津市民病院として、改めて介護老人保健施設として指定を受けることになりますが、第6期大津市高齢者福祉計画・介護保険事業計画の最終年度となる平成29年度以降、大津市はどういった受け入れ定員のもとでサービスを提供していく考えなのか。次期計画の策定に与える影響について、あわせて見解を求めます。

 最後、4点目、市民病院の経営に与える影響について。平成27年度介護老人保健施設事業会計によると、一般会計からの繰入金は2億7,400万円を超える金額となりました。暫定的にせよ、ケアセンターおおつの運営を担うことは、市民病院のさらなる経営悪化を招く要因となります。そもそも独立行政法人は、その業務を確実に実施するために必要な資金及びその他財産的基礎を有しなければなりません。債務超過とならないよう大津市が財政的支援を行うことを前提に検討が進められていますが、財源確保に向けた具体的な方策についてはいまだ明らかにされていません。費用負担に対する考えを市長に伺います。
 また、耐震化が図られていない院内保育所の整備については、病院任せにされるのではなく、開設者である市長が責任を持って対応すべきと考えます。市民病院は現在の院内保育所を使用停止にし、新たな施設への移転までの間、仮設建物で整備するための費用80万円を9月補正に計上されようとしましたが、なぜ市長はこれを認められなかったのか伺います。

答弁:副市長
 1点目の地方独立行政法人市立大津市民病院中期目標案における取り扱いについて、市の検討に従って実行することとは具体的に何をどこまで意味する言葉なのかについてですが、ケアセンターおおつのあり方については、平成25年度から経営の方法について検討してきております。定款で定めているとおり、ケアセンターおおつの運営については、地方独立行政法人市立大津市民病院で運営することとしております。このことから、当施設のあり方を決定し、実行するまでの間、地方独立行政法人市立大津市民病院で運営し、ケアセンターおおつが掲げている基本理念や基本方針に沿って業務を運営した上で、それを実行することを意味しているものでございます。

 2点目のケアセンターおおつの民営化検討についてのうち、民間事業者による介護老人保健施設開設に向けた今後の取り組みについてでございますが、昨年度実施しました大津市立介護老人保健施設ケアセンターおおつ民営化調査検討支援業務委託の評価結果を踏まえ、平成29年度において、平成30年度から平成32年度までを期間とする第7期大津市高齢者福祉計画・介護保険事業計画の策定の中で、これまでの検討成果や独法化後の運営状況も確認しつつ、ケアセンターおおつのあり方について検討を行ってまいります。
 次に、ケアセンターおおつに勤務する職員の身分に対する考え方につきましては、平成28年3月に策定した地方独立行政法人市立大津市民病院定款において、ケアセンターの業務を地方独立行政法人の業務として位置づけて以降、職員団体との交渉に向けて協議を重ね、プロジェクト会議での議論を経て、病院職員と同様に地方独立行政法人の職員とすることを関係者の合意のもと決定したものであります。
 なお、職員の身分については、市として地方独立行政法人とともに可能な限りの対応を行ってまいりたいと考えております。

 3点目の大津市がどういった受け入れ定員のもとサービスを提供していくか、及び次期計画の策定に与える影響についてでありますが、来年4月に事業主体がかわることから、新たに事業開設許可が必要になります。この許可においては、毎年度の監査による評価のように、前年度の入所実績数をもとにした職員体制で許可を受けられるものではなく、入所定員に合わせた職員体制が必要になります。ケアセンターおおつのあり方の方針を決定し、実行するまでの間、ケアセンターおおつの運営は、経営改善等を行いつつ、サービスを提供していく必要がありますが、職員募集等、現在の運営状況に照らしてみますと、現在の入所定員100名の見直しの検討が必要になってくるものと認識しております。したがいまして、第7期大津市高齢者福祉計画・介護保険事業計画の策定においては、既存の介護老人保健施設の運営状況や他の老人福祉施設等の整備目標を十分検討した上で、ケアセンターおおつの状況を踏まえつつ計画を策定する必要があり、同時にケアセンターおおつのあり方を検討することとなると考えております。

 次に、ケアセンターおおつの今後のあり方についてのうち、市民病院とともにケアセンターおおつの地方独立行政法人への移行に伴う一般会計からの負担についての考えについてでありますが、法人移行の開始年度の期首における予定貸借対照表において計上すべき資産のうち、土地及び建物については現時点での再評価額を計上するとともに、負担に計上すべき退職給付引当金については、中期計画期間中に公営企業における簡便法と法人に適用される原則法との差額を計画的に計上することとしています。また、法人への移行期日に合わせ、一般会計が負担する出資金については、法人設立に必要となる規模を適切に措置していく考えであります。

 次に、現在の院内保育所を使用停止にし、仮設建物の整備に向けた費用を9月補正予算に措置しなかった理由についてでありますが、市民病院に勤務する医師や看護師等医療従事者の就業中における開設者側の子育て支援策として、院内保育所の機能確保が必要であることは認識しております。また、その一方で、近隣の公共施設等の活用や民間施設の利用も含め、より幅広く院内保育所確保の可能性を探る必要があることから、9月補正予算での予算措置は見送った上で、改めて有効な整備手法を速やかに検討し、必要に応じて現計予算内での対応が可能なものから必要な手続を進めていきたいと考えております。