谷ゆうじ 議会活動の軌跡〜8つの視点〜
大津市観光交流基本計画アクションプランの実現に向けた取り組みについて
質 問
 大津市観光交流基本計画アクションプランの実現に向けた取り組みについて掲げられた重点施策、重点事業に基づき質問する。

 1点目、観光交流市民力育成事業について。『(仮称)びわ湖大津観光特派員』の活動は、市民などが観光資源の直接取材者となることで、大津市の自慢を認識し、市民目線で取材の内容を発信することを目的としている。その形式は団体のホームページのブログで紹介するものとし、制度を確立するのは行政、運営するのは団体とされているが、どういう形であれば持続可能な取り組みとなるのか、対象となる団体と連携を図った上、制度を確立すべきと考えるが、本市の見解を問う。

  また、『(仮称)びわ湖大津の語り部』の登録育成事業について、一括登録制度を確立し、安定した派遣活動を行うとあるが、本市はどのような形で語り部を育成されようとしているのか。先日、視察で訪れた福岡県太宰府市では、まるごと博物館のまちづくりに取り組まれ、その活動の一環として、平成17年度から『太宰府発見塾』を開催されている。市民が楽しみながら太宰府の地域資源を再発見するため、講義、フィールドワーク、シンポジウムなどに参加するもので、卒業された方のうち、財団法人古都保存協会に所属する史跡解説委員として活躍されている方も多いと伺った。本市においては平成18年度に『大津まちなか大学大津祭学部』が開設され、修了された方のうち、そのほとんどの方が大津祭の支援団体、長柄衆に参加されるなど、大津市においてもさまざまな取り組みがなされている。今年度、現状調査及び登録制度の詳細を検討されるとのことであるが、『びわ湖大津観光特派員』及び『(仮称)わがまち自慢ようこそマップ』もこれに通じるものであると考えるが、本市がいかにして語り部を育成し、登録されようとしているのか、見解を問う。

  また、現在、『大津光ルくんPR大使』として2名の市民の方が活躍をされている。任命のあった時期と策定の時期とが同時期であったこともあり、アクションプランにおいて位置づけはされていないが、観光市民力の象徴的な存在として、その活動を高く評価しており、今後より一層活躍いただくためにも、『大津光ルくんPR大使』の制度をより明確化すべきと考えるが、本市の見解を問う。

  2点目、地域魅力連携力発展事業について。重点事業に大津祭曳山展示館の整備を挙げられ、街並み博物館通りを生かしたまち歩き観光の拠点施設として整備していくとあるが、旧の中心市街地活性化基本計画には観光軸として位置づけられているものの、現在の計画において明確な位置づけはない。これまでの議会答弁からも、街並み博物館通り計画は既に形骸化していると考えるが、どのようにして周遊観光における拠点施設として整備されていかれるつもりなのか、見解を問う。

  先日、観光をテーマに受け入れを行っている学生インターンシップのメンバーと街並み博物館通りの視察を行った。その際、同展示館を訪問したところ、スタッフの方が大津百町の歴史などについて熱心に説明くださり、語り部の存在がいかに大切であるかを実感した。また、まちなか交流館ゆうゆうかんも訪れ、商業体験スペースにて販売されている商品について説明を受けたが、地域の特産品、例えば比良里山で栽培されたシソのジュースが販売されているなど、中心市街地活性化における取り組みとしてもふさわしいものであると感じた。両施設とも指定管理者による事業運営について高く評価をするものであるが、大津市街並み博物館条例第3条第3項に定める、その他街並み博物館の目的を達成するために必要な事業については、大津市において明確な位置づけがされていない中、主体的に取り組みようがないのが現状であると考える。本市はどのように認識し、両施設の連携を図ろうとされているのか、見解を問う。

 太宰府市におけるまるごと博物館構想は、九州国立博物館が太宰府市にできることを契機とし、本年度、最終年度を迎える第四次太宰府市総合計画における戦略プロジェクトの一つとして策定された。同計画は、歴史とみどり豊かな文化のまちの実現を目指しており、まるごと博物館構想はまちづくりの理念を実現する上において、大きな柱となっていた。

 大津市街並み博物館通り計画においても、大津市歴史博物館の建設がきっかけとなって策定され、点在する博物館と個性あるまち並みが調和した通りの整備が掲げられた。事業の推進に当たっては、策定された同計画の趣旨を反映するとともに、その内容の周知などを勘案し、当時、組織化されていた街並み博物館通り計画策定委員会を残して対応し、それ自体を単体で管理運営するのではなく、将来的には大津市歴史博物館をも含めた総合的な組織に基づき、一体となって管理運営を行うとされていた。同歴史博物館は、開館してから20年目という節目の年を迎え、記念企画展として大津百町大写真展の開催も予定されているが、大津市が地域魅力連携力の推進を図るのであれば、大津祭曳山展示館、まちなか交流館ゆうゆうかんとも現状に即した計画のもとで魅力を発揮し、連携しなければならないと考える。本市はこの計画の現状をどのように評価し、今後、どうあるべきと考えているのか。現在の管理運営体制を踏まえての見解を問う。

  3点目、おむかえ情報発信力向上事業について。インターネットや携帯電話を利用した情報発信ツールや、全国規模のイベントを活用して情報発信力を強化することを目的とし、平安遷都1300年祭においては、9月16日から18日までの3日間、大津の観光情報を発信される予定であるが、『(仮称)びわ湖大津おもてなし情報の発信』における、市民、事業者、団体、観光関係団体などが実施するイベントなどの情報集約、管理、発信の仕組みづくりとは、具体的に何を意味しているのか。大津市に関わらず、滋賀県や近隣市が実施するイベントについても、あわせて情報を集約し、管理、発信する仕組みが必要であると考え、見解を問う。

  4点目、観光交流推進力の強化事業について。観光交流の推進には、観光振興の所属だけでなく、部局横断的な視点や取り組みが必要であることから、庁内推進本部を設置するとある。8月初旬に第1回目の会議が開催され、アクションプランに対する理解を深められたと認識しているが、取り組みをより効果的なものとするためにも、関係する部内において若手職員などが中心となったプロジェクトチームを立ち上げることはできないか。全庁挙げて観光交流に取り組んでいく姿勢のあらわれとしてだけではなく、4者協働による取り組みをより推進していくのであれば、様々な世代の様々な感性による人的な交流、情報の発信が必要であると考え、本市の見解を問う。
答弁:産業観光部長
  観光交流市民力育成事業の『(仮称)びわ湖大津観光特派員』の活動に係る団体との連携について。制度運営の主体としては、現在、市域全体の観光情報を発信しており、今後は市内11の観光協会の総括組織としての位置づけを目指している、社団法人びわ湖大津観光協会として制度の確立を図るべく取り組んでいく。

  『(仮称)びわ湖大津の語り部』の登録育成方法について。既に多種多様な分野や事業で活躍されている方々の登録、新たに語り部として活動したいと希望される方々など、語り部の範囲が幅広いジャンルに及び、個人のレベルも異なってくることが予想されることから、公募や推薦、研修による育成などのあらゆる方法で発掘していく必要があると考えている。このため、本年度に市内の現状及び全国の先進都市の取り組みなどを調査し、平成23年度に本市のメリットを生かした登録育成方法を決定していく予定である。

  『大津光ルくんPR大使』の活動について。本年3月からの大使の活動は、将来の語り部につながるものであり、アクションプランの柱の一つである協働による取り組みを実践していただいていると感謝している。今後はより多くの市民等に積極的に参加いただけるように、大使の制度を広く発信していきたいと考えている。

 地域魅力連携力発展事業の周遊観光における大津祭曳山展示館の整備について。施設整備としては本年度の映像機器等の改修を含め、今後も維持管理を行っていく。

 また、街並み博物館通りを生かしたまち歩き観光の拠点としては、商店街の枠組みを超えた対象区域の連携した活動に取り組む主体の一つとなり、関連情報の発信やまち歩きガイドの活用を見据えたソフト事業にも取り組んでいける施設となるよう、指定管理者とも協議していきたいと考えている。

  大津祭曳山展示館、まちなか交流館、両施設の事業に係る連携について。現在は両施設ともにそれぞれの特色を生かした事業に取り組まれている。街並み博物館通りの目的を達成するために必要な事業を展開していくには、両施設はもとより、地域の事業者等の協力も必要であることから、現在、事業者などを含めた関係者との協議を行うべく調整を図っているところである。

 街並み博物館通り計画の現状と評価、今後どうあるべきかについて。現在、両施設の連携とともに、計画に記載している大津市歴史博物館をも含めた総合的な組織に基づく一体的な管理運営体制が継続しているとは言いがたい状況にある。今後は三井寺や琵琶湖疏水などの歴史的建造物も含めた博物館ゾーンの活用方策を見出すため、庁内他部局の職員にも呼びかけた街並み博物館通りについて語る会を開催して意見交換を行う中で、現状に即した管理運営方法を検討していきたいと考えている。

  おむかえ情報発信力向上事業の『(仮称)びわ湖大津おもてなし情報の発信』について。現在、市内の観光情報は、社団法人びわ湖大津観光協会及び各地域の観光協会から発信されており、観光分野以外のイベントなどを含めたきめ細やかな情報の発信までには行き届いていない状態にある。おもてなし情報の発信については、まず市内全域の観光資源やイベント、語り部の情報などを一括して発信できる仕組みづくりが必要であると考えており、この仕組みが整った後に他市町との広域に連携した情報の発信についても検討していきたいと考えている。

  観光交流推進力強化事業の観光交流庁内推進本部について。平成20年度より観光協会情報交換会、平成21年度より観光戦略意見交換会議を開催し、本年度より庁内推進本部を設置したことで、市民、事業者、団体、行政の4者が意見交換を行い、観光交流に取り組む体制が整った。まずはこの三つの会議が有機的に連携して機能することが重要であると考えており、その後に若手職員等の意見を反映できるような仕組みづくりに向けた検討も必要になってくるのではないかと思っている。
再 問
  かねてから議論している街並み博物館通り、ひいては構想については、本来、組織化されて今も残っていなければならない委員会が現時点において存在もしていないことも含め、歴史博物館も含めてしっかり見直すという答弁をいただいたので、しっかりと取り組んでいただきたいと考える。実際その拠点となる2施設を視察し、管理されている方々から直接話を伺い非常に感じたのは、指定管理者として、まして民間活力の導入ということで管理運営されているので、その点については積極的に取り組んでいただいているようであるが、『街並み博物館』というものに対して、どういう形でそれをPRしていき、具体化していくかという認識がお互い持てていないのが現状であると考える。

  通り沿いに様々な美術館や、博物館が存在しており、庁内で検討され、また関係する団体等を招いて議論されるということであったが、指定管理されている各団体、市民会館やスカイプラザも含めて一堂に会して、この周辺をどういう形で活性化していくのだという包括的な議論を踏まえた中で、「街並み博物館という構想を今後も続けていくのであれば、こういう位置づけでやっていかなければなりませんね」というようにならないと、今後の時代に対応していける構想にならないと考え、再度見解を問う。
答弁:産業観光部長
  少なくとも大津祭曳山展示館、そしてゆうゆうかん、それぞれの指定管理者はしっかりやっていただいているが、きちんとお互いがそれぞれの立場なり、その地域の状況というものを認識されているかということについては、やはり弱い部分があるのではないかというように思っている。したがって、そこのところについては強化をしていくことが必要であると思うので、今後はその意見交換をしっかりし、私も含めてであるが、それぞれの指定管理者の皆さんに意見交換をしていただけるような、そういう場がつくれたらいいなと思っている。また、まずは曳山展示館、そしてゆうゆうかんの二つの指定管理者としっかりと意見交換をしてもらえるような場をつくっていきたいと思っている。それができた後に、その周辺の指定管理者の皆さんについても、場合によっては意見交換をさせていただけるようなことができるのであれば、そういうことも考えていきたいと思っている。