谷ゆうじ 議会活動の軌跡〜8つの視点〜
大津祭曳山展示館における指定管理者の指定について
質 問
大津祭曳山展示館は、平成2年に制定された大津市街並み博物館条例において、大津市街並み博物館に位置づけられている。大津市街並み博物館とは、大津の文化と歴史を生かした街並み博物館通りを形成し、まち並みに魅力と活力を与え、もって商業と観光の振興を図るために設置されたものであり、まちなか交流館もこれに含まれている。

 大津祭曳山展示館の指定管理者は、大津祭曳山に関する資料を収集し展示することのほかに、街並み博物館の目的を達成するために必要な事業に取り組まなければならない。しかしながら、昭和62年に大津市歴史博物館が建設されることをきっかけに策定された大津市街並み博物館通り計画は、現時点において大津市の主な部門別計画に位置づけがなされておらず、大津市総合計画実行計画の推進に直接的な影響を与えるものでないと理解している。本市は、大津市街並み博物館通りの将来に対してどのような展望を持ち、どのような成果を期待して事業の実施を指定管理者に求めようとしているのか、見解を問う。

 また、本来大津市街並み博物館通り計画は、歴史博物館を含めた総合的な組織体制によって管理運営が行われなければならないが、組織そのものが存在していないのが実情である。このことは大津市も認めるところであり、平成22年8月定例会においては、三井寺や琵琶湖疏水などの歴史的建造物も含めた博物館ゾーンの活用方策を見出すため、庁内他部局の職員にも呼びかけた街並み博物館通りについて語る会を開催し、現状に即した管理運営方法を検討していくとの見解を示された。大津市は検討された結果をどのように評価し、大津祭曳山展示館の管理運営に生かそうとしているのか、見解を問う。

答弁:産業観光部長
   大津市街並み博物館通りの将来に対してどのような展望を持ち、どのような成果を期待して事業の実施を指定管理者に求めようとしているかについてであるが、この街並み博物館通りには、丸屋、菱屋、長等などの商店街が形成されており、大津祭曳山展示館、まちなか交流館、大津絵の民芸店、三井寺、そして大津歴史博物館の文化観光施設にはそれぞれが個性豊かな特徴を発し、さらには琵琶湖疏水などの風光明媚な場所も備わった魅力あふれる観光ルートでもある。本市の観光交流アクションプランには、今ある観光資源を光輝かすことにより、観光交流を実現するとしており、これらの施設が互いにその魅力を紹介し合うことにより、この界隈の観光資源が点から線へ、線から面に広がっていくことによって、この地域に多くの来訪者が行き交う通りになるものと考えている。

 こうしたことから、大津祭曳山展示館の指定管理者である特定非営利活動法人大津祭曳山連盟には、この施設が単に大津祭の展示館にとどまらず、街並み博物館通りの目的を達成するために、この地域を代表する観光施設、拠点であるという認識のもと、周辺の観光情報の収集と観光案内に努め、積極的な観光案内と誘導をすることによって、街並み博物館通りが活性化することを一つの成果として期待するものであり、当連盟からは街並み博物館通り方面への誘導のみならず、来訪者の行動に応じたきめ細かな観光案内の方法の提案をいただいている。

 次に、庁内他部局の職員にも呼びかけた語る会を開催し、大津祭曳山展示館の管理運営に生かそうとしているかについてであるが、庁内の他部局の職員に呼びかけた街並み博物館通りについて語る会については、昨年度2回開催し、路地や町家、大津絵の魅力、空き店舗などの活用や、まち歩きガイドの育成が必要との意見が出された。また、周辺の観光事業者等との会合も数回開催をしたが、この中では市内でも魅力ある施設が集積する特色ある地域であり、周辺の観光事業者も含めて、それぞれの店にお越しになる来訪者に他の施設を紹介していくという、積極的な意見もいただいた。

 本市としては、こうした貴重な意見を取り入れながら、各商店街も現在100円商店街事業や空き店舗活用事業などにも積極的に取り組んでおられ、活気を取り戻す気運の高まりがあることや、まちなか交流館の指定管理者であるHCCグループ・浜大津観光協会共同事業体からも、浜大津方面からの来訪者の誘導等の提案が出されていることを考慮に入れ、大津祭曳山展示館の管理運営については、より地域の観光の拠点施設としての使命を担っていただくとともに、指定管理者との連携をより強固にし、来訪者はもとより、周辺の事業者からも頼られる、さまざまな情報収集と情報発信ができる施設となるよう努めてまいりたいと考えている。

再 問
 私がこの街並み博物館通り計画及び街並み博物館通りについて質疑並びに一般質問させていただくのは、今回で4回目になる。初めて質問させていただいたのは、平成19年6月定例会であった。当時、「おもちゃのやかた遊遊館」から「まちなか交流館」に名称変更されることに伴って条例の一部改正があり、条例が形骸化するのではないかという指摘をさせていただいた。その際には、当該条例自体の見直しの必要性も認識しているという答弁をいただき、その後、何度かにわたって質問をさせていただき、中心市街地活性化基本計画とも整合が図られていない中において、しかしながら、それでもやっていくということで答弁を繰り返され、今日に至っているという認識である。

 街並み博物館通りのさらなる活性化を成果として期待しているという答弁であったが、そもそもこの街並み博物館通り計画は、昭和62年1月に策定され、条例については平成2年ということで、相当な年月がたっている。私は今38歳であるが、昭和62年当時は中学生であった。同じ会派の山本議員は小学生であった。すなわちそれだけ長い時間がたっている。まちの状況も変わっている。その間、大津市総合計画も変わっており、さまざまな計画に基づいて観光の活性化や地域のにぎわいに努めていただいている。

 再度問いたいが、指定管理者の仕様書の中においても、法令等の遵守についてということで、大津市街並み博物館条例が含まれている。この中に指定期間中に関連する法令等に改正があった場合は、改正された内容を遵守することという記載もあるので、私は改めて見直されてはどうかと考えている。
 実際に、私は歩いてみて、4年前と何か状況が変わったのかなと客観的に見るが、変わったとは思えない。曳山展示館というのは、まちなか博物館ではない。街並み博物館である。すなわち地域全体、エリア全体で活性化が図られる、そういう気運が醸成されないと、そもそも指定管理者に対して求める成果というのは期待できないし、主な部門別計画にも位置づけがされてない状況を考えると厳しいと考えるが、本市の見解は。

答弁:産業観光部長
 本市としては、条例の設置目的である商業と観光の振興に資することを重視しており、施策を進めていくことに変わりはない。また、商店街や観光関連事業者が何とか頑張って取り組み、活気を取り戻そうとしておられる中、当然市としては協働で取り組む必要もあり、支援もする必要もあるというように考えている。

 しかしながら、議員指摘のように、これまでのこれらに対する取り組みが弱かったという部分も否めないというように考えている。街並み博物館通りの市としての考え方をきっちりと伝えることやコーディネートをすること、また情報発信など協働した取り組みが必要と考えているので、本市と歴史博物館、それから特定非営利活動法人大津祭曳山連盟、HCCグループ・浜大津観光協会共同事業体、また大津絵の民芸品店、三井寺、それぞれの商店街であるとか観光事業者等と、今後街並み博物館通りについて協議する場をつくっていきたいと考えている。