谷ゆうじ 議会活動の軌跡〜8つの視点〜
国際交流について
質 問
 昨年の6月定例会、市長は新たな姉妹友好都市の提携実現に関して、「広く市民や議会の御意見も拝聴しながら、今後ともその候補地を検討してまいりたい」と回答されたが、今日に至るまでの間、パブリックコメントの募集等を通じて広く市民に対し意見を求められたのか。また、「次代を支えるひとのつながりを創る」という総合計画の基本方針、また互いを認め、支え合うまちにしますという基本政策からすると、姉妹都市であるアメリカ合衆国・ランシング市、スイス・インターラーケン市、ドイツ・ヴュルツブルク市、韓国・亀尾市、また友好都市である中国・牡丹江市との交流の成果や今後の課題等を市民とともに議論し、その上で新たな提携の必要なり候補地なりを決定すべきでなかったのか。

 平成21年度予算において、国際親善推進費のうち、新姉妹友好都市調査経費として、オーストラリア、ロシアへの旅費がそれぞれ201万1,000円、648万8,000円計上されているが、どういった経緯で候補地が決定するに至ったのか、見解を問う。
答弁:市長
 市制110周年や国際文化観光都市建設に関する決議50周年等を契機に新たな姉妹都市提携に係る提案を市民の皆様からいただいたことを踏まえ、検討に至ったものである。オーストラリアの都市との姉妹都市提携については、現在の5つの姉妹友好都市がいずれも北半球に位置していることから、南半球の都市であること、さらには次代を担う青少年の国際感覚醸成等も視野に入れ、治安のよさ、政情の安定性、時差などの地理的条件、義務教育で学ぶ英語圏であることなどを念頭に紹介のあったモスマン市を中心に調査している。

 また、ロシアとの交流については、市内NPO法人市民協働により提案のあったエカテリンブルク市について、モスマン市と並行して調査研究を進めている。エカテリンブルク市は、つけ加え説明申し上げると、90年前、ニコライ2世が来津された折、警備の巡査がニコライ2世を切りつけた事件があった。その後、エカテリンブルクで終えんを迎えられたが、そういうような御縁の中でエカテリンブルクということで、私どもが調査研究を進めているところである。

 いずれにしても、現時点においては、双方とも姉妹提携のための諸条件が十分に整っておらず、今後もさらなる調査研究が必要と考えており、市議会の意向を踏まえながら、交流の主体となる市民の意見も把握しつつ検討を進めていきたいと考えている。
再問
 広く市民の意見を拝聴する必要があることは認められ、今後もそういう形でやっていくとの答弁であったが、本来であるならば、2都市に至るまでの間に拝聴すればよかったと考える。

 特定非営利活動法人市民協働という名前を聞き、お昼の間に法務局に行って謄本をあげてきたが、市長に就任される前、理事であったこともある団体だと認識しており、提言された趣旨等は理解しやすかったと思うが、公平性や透明性を今以上に高めていこうとしたときに、ましてや市民主体の交流を前提としており、もう少し議論があってもよかったと思うが。
答弁:市長
 現在取り組んでおります友好都市・姉妹都市については、今緒についたばかりであり、したがって答弁の中で申し上げたように、調査研究をしていかなければならないと申し上げている。基本的には、ランニングコストのなるべくかからない、いわゆる締結だけが終了して、後は市民の皆さんが主体になって交流が、いわゆるメニューを示しして「どうなんですか」というふうな形がとれればいいのではないかと思っている。200近い諸外国があるが、私どもから相手方の意向を確認する、そういう作業もある。こっちがしたいと言っても、相手がノーと言えばできないわけであり、先ほど冒頭申し上げたように、緒についたばかりで、このことを良いとか悪いとかという議論は時期尚早じゃなかろうかと。ついてはそういうものを十分に精査して、そして友好都市としていけるのなら、市民の皆さんに「こういう所と友好都市を結びますから、また機会があれば参加してください」というような案内ができればと私は思っている。したがって、締結までなるべくお金をかけない、そういう基本的なスタンスで取り組みができればと思っている。
再々問
 国際交流、新たな姉妹都市提携だが、調査に約850万円かけようとしている。それで、相手方の意向も確認しに行かなければならないということだが、2カ国同時に進める必要というか、総合計画の中にも「新たな姉妹都市提携」というのはなく、市長のマニフェストにも記載がない。

 行財政マネジメントシステムの答弁にもあったが、事業の優先順位を今後どういう形で決定するかということを考えていかなければならない。枠配分予算についても、今までからの分をさらに飛躍させ、庁内分権を推進しようとしている最中であり、その点に関しては非常に高く評価をしている。だからこそ、プロセスを大事にしていただきたい。

 調査にロシアとオーストラリア、特にエカテリンブルクに関しては費用もかなりかかり、ましてや相手の意向もこれから確認しなければならないということで、場合によっては提携に至らないというか、予算の中では新姉妹都市提携に向けての調査とあるが、白紙になるという可能性もあるということで認識してよいのか。
答弁:市長
 指摘のとおり、こちらの一方的な思いを申し上げているわけであり、相手がノーと言えば、成立をしないと思っている。ただ、どのような機会であっても、国際交流を広く200余りの国のどこの国とどういうふうにするにしても、市民の皆さんが主体であり、市民交流ができるような、そういう国でなければならないと基本的に考えている。姉妹・友好都市が締結できるということは、これもやはり御縁だと思う。全く一方通行で、「あそことします」と言っても、相手が「うん」と言わなければならないし、相手から「してくれ」と言われても、こちらが「ノー」と言う場合もあるわけであり、これは御縁があったらできるということで、広く市民の皆さんの国際感覚を醸成する、あるいは国際平和に貢献ができる、そういうようなことになれば、県都大津の意義があるのではないかと、私は思っている。

 ですから、今するのではなく、今調査研究であるから、どういった方向が示されるかは今後の対応にかかってくると思うが、ノーという場合もあれば、イエスという場合もあると、理解をいただければと思う。
*平成21年度一般会計予算修正案 提案説明
 議案第1号平成21年度大津市一般会計予算修正案について提案説明をする。内容は、歳出、款2総務費、項1総務管理費78億6,334万5,000円を78億5,484万6,000円に、款13予備費、項1予備費1億円を1億849万9,000円に改めるものである。なお、提案理由は、「新たな姉妹友好都市提携に向けた調査の必要性が現時点で認められないため」であり、まずはオーストラリア・モスマン市に係る費用から説明をする。

 他会派の代表質問に対する目片市長の答弁によれば、これまで大津商工会議所国際交流委員会の訪問等により市民交流が進められ、交流先として提案いただいたことから現在、在シドニー日本総領事館及び財団法人自治体国際化協会等の協力を得ながら調査研究を進められ、この2月には市民部長及び担当職員を現地に派遣されたとのことであった。

 モスマン市側の意向は、フレンドシップ・アグリーメント、すなわち友好親善協定締結の可能性を探るというものであり、従前から市当局の責務が生じない形による国際交流を市の方針とされていると認識をしている。市長はモスマン市を中心とする調査研究を継続していくという意向を示されていますが、来る6月には副市長、市議会議員等が来津される予定でもあり、既に新姉妹友好都市調査経費が必要とする段階にないと考える。

 次に、ロシア・エカテリンブルク市については、新年度予算において調査研究を進める上での政策、施策的根拠が明確にされたとは思えず、また今定例会における執行部からの答弁内容も交流の主体となる市民理解を図る上で十分なものでなかったと考える。