谷ゆうじ 議会活動の軌跡〜8つの視点〜
国際理解教育推進充実事業について
質 問 (国際理解教育推進充実事業について)
 大津市教育委員会は、国際理解教育推進充実事業費として1億271万4,000円を要求しているが、このうち5万円であったその他事業費は市長、副市長による二役査定を経て約950倍の4,756万6,000円となり、事業費全体で1億5,375万8,000円が計上された。復活予算要求が行われた12月27日の時点で、予定していなかった取り組みに多額の予算が計上されたが、予算編成権を有する市長と教育行政の担い手である教育委員会との間でどのような協議が行われたのか。

答弁:市長
 まず、12月26日に教育委員会委員と協議をし、英語教育の充実やその方法について議論し、その中でALTや教員のスキルアップ、文科省の英語教育強化地域拠点事業、インターネットの活用等について話し合った。そして、1月7日、二役による予算の復活査定を行ったが、12月26日の教育委員との協議の内容が予算に十分に反映されておらず、さらに検討の時間が必要であったため、改めて1月9日に教育委員との協議を行った。その協議においては、英語教育を推進していくためのコーディネーター、またインターネットを活用してどのようにカリキュラムを作成していくか等について話し合った。そして、教育委員との協議の内容を反映した予算案が作成され、1月10日、二役による予算の復活査定を行い、事業全体で1億5,375万8,000円の予算が計上された。

 
再 問
 今、市長から、3回協議を行った、とあった。1回目、12月26日の協議内容が予算に反映されてなかったと認識し、改めて1月9日に実施し、1月10日に復活の再査定を行い、1月30日に最終協議が行われたと、これまでの答弁でも明らかにしていただいたが、12月26日は予算の内示が行われた日である。そもそも予算の内示が行われたその日に、その日から教育委員会と市長との間で協議をされたと。27日は復活予算要求の締め切り日だったが、それは復活の対象にならなかった。改めて確認させていただくが、本来市長と教育委員との間で協議をすべき時期というのは、予算編成時のもっと前の段階の主要事業ヒアリングの時期であり、そこで相互理解を図らなければ執行機関同士が協議している意義もないと思うが、改めて伺う。予算編成段階において、本来協議すべき時期にどんな協議をされたのか。

答弁:市長
 12月26日より前の時点では、教育委員会事務局との間では秋の主要事業ヒアリングも含めて議論をしていた。ただし、英語教育をやるということは重要なことと考え、教育委員とはしっかり協議をしなければいけないと考えていた。そして、実際教育委員としっかりとした協議をしたのは12月26日です。従って、大津市全体の予算の編成のスケジュールからすれば遅かったというふうに思う。だが、その後3回協議を重ねて、その中で議論することによって、議会に提示する予算としては最終的には十分な議論ができたというふうに思っている。

 
再々問
 議会に予算を提出するまでには十分な議論ができたということだが、そもそも予算を最終調整したのは1月12日ということを明らかにされているわけである。本来ならば、この時点までに教育委員会の委員と相互理解を図り協議を行っていただかなければ、本来予算編成権を有する市長として必要な協議になり得なかったと考えるが、改めて伺う。

答弁:市長
 今御指摘のとおり、本来であれば1月12日までに教育委員会と相互理解を図るというのが望ましいと思っている。ただし、これまでもさまざまな事情によって、予算についてさらに検討する必要があるということは、この英語教育に限らず今までもあったというふうに理解している。責任を持って検討するということも重要だと思っているので、議会に提出するまでにしっかりとした議論を行ったということである。



質 問 (ICTを活用したティーチングメソッドの研究開発について)
 国際理解教育推進充実事業費のうち、ICTを活用したティーチングメソッドの研究開発については、ICTを活用し、小学校での外国語活動の効果的な指導方法について研究をするという前提で2,343万6,000円が予算計上されている。しかしながら、積算根拠を事前に確認したところ、大手総合商社から提案のあった金額はコンテンツ数に応じたオンラインレッスン料を示したものであり、金額も措置された予算額とは異なるものであった。枠外事業の予算要求に当たっては、適正な積算根拠に基づいて行うことが予算編成要綱において定められているが、なぜこのような形で予算措置されるに至ったのか、復活予算要求以降の編成過程に問題があったと考え、見解伺う。

答弁:市長
 まず、1月10日、二役による予算の復活査定を行い、このうちカリキュラム作成のための費用として2,720万円を計上した。この金額は、教育委員会事務局において業者からの見積もりを精査し算定したものである。一方、教育委員との協議において、国際理解教育推進充実事業をコーディネートする人材が必要との議論をしたが、1月10日の二役査定においては、正規職員も含め、大津市全体の人員配置の中で検討するとの前提で、国際理解教育推進充実事業費の中にはコーディネーターの費用が含まれなかった。その後、改めて1月30日に教育委員との協議を行い、英語教育充実のための方策や英語教育のあり方、9年間を見通した学習内容、教員の指導力向上や事業改善など、専門的な立場から国際理解教育推進充実事業全般にわたり統括、助言できる専門職を設置することとなり、国際理解教育推進充実事業費の中で外国語教育アドバイザーの費用を確保することとなった。このことから、国際理解教育推進充実事業費の総額の変更は行わずに、ALTの配置人数やICTを活用したティーチングメソッドのオンライン授業回数等をさらに精査した上で、国際理解教育推進充実事業の中の内容の組みかえにより対応したものであり、問題はないと考えている。

 
再 問
 なぜ問題がないのか。私は問題があると思うので、再問させていただく。 そもそも、先ほど市長も認められたが、1月12日の段階で予算の最終調整は終了したということで、市民にも開示が今、なされているわけである。1月30日の段階になって、外国語教育アドバイザーが必要であるということで、新たにその必要となる予算が措置されて、その予算を当初決めた金額の中で捻出するために、1月9日、現在案、すなわち1月10日二役の再査定受けた段階ではカリキュラム作成という予算が2,720万円であったのを、ALT1人減らした分では足りなかったので、崩して、この必要なアドバイザーの予算に充てたというわけだ。ICTを活用したティーチングメソッドの研究開発費に必要な予算と言いながら、もともとはインターネット活用モデル事業から始まって、それがカリキュラムの作成費になって、最終的に研究開発費ということで、全く積算根拠になり得ていないにも関わらず、なぜ問題がないと言われるのか。

答弁:市長
 議員指摘のとおり、まず1月9日の時点ではこの2,720万円という金額はカリキュラム作成の費用としてつけていた。そして、最終的にそれをアドバイザーの費用を捻出するということで、総額を変えない範囲で再度見積もりもとって教育委員会事務局にて精査した結果、ICTティーチングメソッド研究開発として2,343万6,000円という金額になった。まず、なぜカリキュラム作成がICTティーチングメソッドという事業名に、そしてなぜ内訳が変わったかということだが、これはまさに教育委員と議論をした結果である。もともとは同じようなインターネットやICTを使ったモデル事業をやろうということで、その中でも特に大津市独自のカリキュラムを開発していこうということに重点が置かれていた。しかし、教育長からもあったように、文科省がいろんな指導要領等、カリキュラムを見直していく中で、どれほど大津市がカリキュラム自体を作成する必要があるかというような意見もあったことから、カリキュラムそのものの作成というよりは、インターネットを使って外国語の講師に直接教えてもらう、そういった方法、手法を通じて、むしろ教え方、カリキュラムそのものよりもどのように教えていけばいいか、そのことによって小学校、中学校の教員ともにどのように教える力を向上させていくべきか、そういった点に重点を置くべきではないかという議論がなされた。そこで、カリキュラム作成というものからティーチングメソッド研究開発というものに変更された。そして、想定されている見積もりとしては、同じ見積もりでさらに精査をしたわけだが、同じような手法をとりつつも、どこに重点を置くかということで変更があったため、このような事業の内容が変更されたものである。



質 問 (予算の最終調整が可能となった理由について)
 現在、大津市のホームページ上で公開されている平成26年度予算編成過程における事業費の編成によると、二役査定後の1月12日には予算の最終調整が終了しているにも関わらず、大手総合商社から最後にコンテンツ数に応じたオンラインレッスン料の提案があったのは1月30日である。大津市教育委員会からは、ICTを活用したティーチングメソッドの研究開発費の積算根拠であると説明を受けたが、金額についても措置された予算額と異なるものとなっており、到底納得がいかない。大津市はなぜ1月12日の段階で、必要となるICTを活用したティーチングメソッドの研究開発費を2,343万6,000円と確定し、予算の最終調整を行うことができたのか。

答弁:市長
 先に述べたとおり、1月10日の二役による予算の復活査定を行いましたが、この時点ではカリキュラム作成のための費用として2,720万円を計上した。この金額は、教育委員会事務局において業者からの見積もりを精査し算定したものである。そして、先に述べたとおり、1月30日の教育委員との協議に基づき、国際理解教育推進充実事業費の中で外国語教育アドバイザーの費用を確保することとなったことから、1月30日に国際理解教育推進充実事業費の総額の変更は行わずに、ICTを活用したティーチングメソッドの研究開発費及びALT配置事業の経費について再度精査を加え、内容を組みかえたものである。
 議員お述べの大手総合商社からコンテンツ数に応じたオンラインレッスン料の提案がメールにてなされたのは1月30日であったというのは、教育委員会事務局がICTを活用したティーチングメソッドの研究開発費を再度精査するために業者に依頼し、業者から1月30日付のメールで連絡があったからである。
 なお、1月10日の二役査定の際の金額については、教育委員会事務局においてそれまでに業者から見積もりを得て精査したものである。



質 問 (ICTを活用したテーチィングメセッドの研究開発に取り組む理由について)
 現在、国においては、グローバル化に対応した英語教育改革に取り組む姿勢を明確にし、大津市においても文部科学省の指定を受けて英語教育強化地域拠点事業の実施を予定している。国際理解教育については、国の動向を見極めながら効果的に進めていく必要があると考えるが、大津市がこの時期にICTを活用したティーチングメソッドの研究開発に取り組む理由は何であるのか。

答弁:市長
 文科省によるグローバル化に対応した英語教育改革実施計画で2014年度から逐次改革を推進するとされ、国でも英語教育改革がスピード感を持って進められようとしていること。また、私自身、弁護士としての経験や留学経験を通じて、自分自身をはじめとする日本人の英語力の不足と現在の日本の英語教育では使える英語が身につかないことを痛感し、さらなるグローバル化の中で大津の子どもたちが生き抜く力をつけるためには、英語力の向上が必須であると考えていること。そこで、私自身のマニフェストにも、世界で活躍できる大津っ子を育成したい、外国語教育の充実として具体的な事業を掲げたところであり、大津市総合計画第3期実行計画にも外国語教育推進事業を掲げていることから、本市においても早期の取り組みが必要と考えている。
 私のマニフェストでは、外国語教育の充実としてインターネット通信の活用等を具体的に掲げているが、大津市の各小中学校では既にさまざまな教科の中でICTを活用した効果的な授業を進めている。これらの活用方法を研究することで、本市の子どもたちが楽しみながら英語を活用する力を身につけられると考えている。



質 問 (大津市長の関わりについて)
 市長はマニフェストにおいてインターネットを活用した外国語教育の充実を掲げているが、大手総合商社が展開しているオンラインレッスンについて、市長が大津市教育委員会に対して何らかの照会や働き掛けを行った事実はあるのか。あるのであればその詳細が知りたい。ないのであれば、ICTを活用したティーチングメソッドの研究開発を行うとしながら、なぜ大津市教育委員会が自ら予算要求を行っていないコンテンツ数に応じたオンラインレッスン料を把握する必要があったのかが知りたい。

答弁:市長
 昨年12月12日、ネット回線を使った外国語授業を展開する業者のプレゼンテーションを学校教育課担当者とともに受けた。そして、同じような取り組みをしている他の業者に照会を行うことも含め、さらなる調査を教育委員会にお願いした。

 
再 問
 教育委員会に対して確認をさせていただいたが、他の業者がなかったので、最終的に12月12日にスカイプを使ったプレゼンテーションを行われた事業者に見積もりを、また必要となる金額の確認をするに至ったそうだ。では、12月12日付で行われたプレゼンテーションというのは、一体誰の発意で行われたのか。

答弁:市長
 この12月12日の業者のプレゼンテーションについては、私が英語教育の専門家から紹介を受けた。そして、学校教育課の担当者とともにプレゼンテーションを受けた次第である。

 
再々問
 英語教育の専門家とおっしゃられたが、市長とその専門家はどういった関係なのか。

答弁:市長
 私の申し上げた英語教育の専門家というのは、私の知人であって、私自身も英語を習っていたことのある関係者である。



質 問 (地方財政法第3条に対する認識について)
 地方公共団体は、法令の定めるところに従い、かつ合理的な基準によりその経費を算定し、これを予算に計上しなければならない。国際理解教育推進充実事業費のうち、ICTを活用したティーチングメソッドの研究開発費については地方財政法第3条に抵触すると考えるが、大津市はどういった認識のもとで予算編成を行われたのか。合理的な基準によりその経費を算定されたというのであれば、その根拠を具体的に示していただきたい。
答弁:市長
 先ほど述べたとおり、ICTを活用したティーチングメソッドの研究開発費については、大津市の実態に見合った内容か、その都度業者からの見積もりを精査した。また、外国語教育アドバイザーの設置経費の増額分について、ALTの配置人数やICTを活用したティーチングメソッドのオンライン授業回数等をさらに精査した上で、国際理解教育推進充実事業の中の内容の組みかえにより、事業実施に影響を及ぼさない範囲で調整を行ったものである。

 
再 問
 私の認識であるが、研究開発費というのは、これからどういった手段なり手法で英語教育を行っていったらいいのかという前提で、結果として、ICTを活用したということになるものだと思うが、大津市が時点修正も含めながら大手総合商社から提示された金額というのは、オンラインレッスン料である。
 全く性質の異なる予算を組み替えておいて、先ほどから問題ないと言われるが、積算根拠になっていないと思う。研究開発をするのであれば、研究開発費に幾らかかるのかを、それに長けた事業者に対して積算根拠の提示を求めて、なおかつその研究開発費の中で、例えば項目が増えたとか減ったとかということで、改めてその情報を得るのであれば理解できるが、もともと全く違う内容の事業をするという前提で得ていた予算の根拠を最終的にごろっと変えている。なぜ、合理的な基準になり得るのか。

答弁:市長
 なぜ事業内容が変わったのに同じものが合理的な基準になり得るかという質問だと思う。先ほども申し上げたとおり、当初はカリキュラム作成ということで、カリキュラムそのものを同じようなインターネットを使ってつくっていくというところに重点が置かれていた。これが1月9日の時点です。そして、また教育委員と協議を重ねる中で、文科省が新しい指導要領も研究していく中で、カリキュラム自体を作成していくということよりも、同じようなインターネット等ICTの手法を使った上で、例えば外国の先生に直接教えてもらう、それをむしろ日本の先生がどういう教え方をしているか学ぶ、そういった、どうやって教えていくかという教え方の方法の部分、同じようなインターネット等ICT等の手法を使いながら、外国の先生がどうやって教えているかを教員自身も学んでいくことが重要だという議論が教育委員さんとの間でなされたので、その重点を置く部分を変えたことにより、事業名が変わったということである。



質 問 (外国語教育アドバイザーについて)
 大津市教育委員会は、国際理解教育推進充実事業を統括し、専門的な観点から外国語教育についてアドバイスできる人材を起用するという方針を明らかにしている。多岐の事業から成る国際理解教育推進充実事業を統括するには相当な知識と経験が必要になってくると考えるが、どういった選考基準をもって採用に当たられるのか。
答弁:市長
 外国語教育アドバイザーの設置についてであるが、英語教育充実のための方策や9年間を見通した学習内容、教員の指導力の向上や授業改善など、専門的な立場からのアドバイスや国際理解教育推進充実事業全般にわたり統括できる人材を想定している。選考に関しては、このような英語教育についての知識や経験を有していることや、英語教育の個々の授業を調整し統括できる能力を有していることなどを基準として選考がなされるものと考えている。