谷ゆうじ 議会活動の軌跡〜8つの視点〜
古都大津に相応しいJR大津京駅前広場の実現に向けた取り組みについて
質 問
  天智天皇6年(667年)に近江大津宮が開かれてから、来年で1,350年を迎えることになります。大津市においては、市民団体、近江神宮、三井寺からの要望に基づき、これを記念する事業の開催が予定されていますが、JR大津京駅前広場の現状は、古都大津の玄関口として相応しいものとなりえていません。以下、さらなる取り組みが必要と考える3点について質問を行います。

 1点目、駅前交通広場の整備方針について。大津市は、平成18年3月に西大津駅前広場整備計画検討書をとりまとめ、基本理念を「古都の香りがただよい、にぎわいが生まれる都市広場の創出 〜交通結節機能の強化と人・環境に優しい交流拠点の形成〜」と掲げました。市民アンケートの結果を踏まえたコンセプトに基づき、既に供用が開始されている東口と大津京駅前公共駐車場が位置する西口、それぞれについて個別の整備方針を決定されましたが、10年が経過しようとする今日においても、基本理念の具現化には至っていません。
 西口交通広場については、平成21年10月に付帯街路である3.4.3号 皇子が丘穴太線、現皇子が丘線の延長見直しが行われたことを受け、平成22年2月定例会における答弁において、整備計画そのものを見直す必要があるとの見解を示されています。大津市は当時、財政状況を勘案し、適切な時期に検討していきたいとして、方針の決定を先送りされましたが、都市計画決定がなされたのは昭和46年3月のことであり、このままでは半世紀が経過するのを待つことになるのではないかと懸念をするものです。現在、西口交通広場が計画されている区域については、舗装もされておらず、排水機能が不十分であることから、雨が降ると大きな水たまりがいくつもでき、歩行に支障をきたすことになります。
 3.4.3号皇子が丘線整備用地についても、暫定的な活用策である公共駐車場としての利用が状態化していることから、民間活力の導入も視野に入れ、新たな計画のもとで、まちの活性化に資する事業に取り組むべきと提言します。市長はJR大津駅を「世界から人が集まる駅にしたい」と公言されていますが、京都駅から同じく二駅に位置する、JR大津京駅前広場の現状をどのように評価され、今後どの様な方針のもとで整備に取り組んでいかれるつもりなのか。  また、東口に位置する修景スペースは、当時、JR西大津駅における憩いの場として整備されたものであり、駅名が大津京駅に改名された現在においても、来訪者が古都の歴史を感じることの出来るシンボル的な空間であると認識しています。しかしながら、横断歩道がなくなったことにより、駅との一体性がなくなってしまいました。大津市はこの修景スペースの存在をどの様に評価し、憩いの場として維持管理していく考えなのか。合わせて見解を伺います。

 2点目、形骸化している路上喫煙等禁止区域について。大津市は大津市路上喫煙等防止に関する条例に基づき、平成21年4月1からJR大津京駅及び皇子山駅周辺区域を路上喫煙等禁止区域に指定しています。大津市は同条例第4条において、道路など屋外の公共の場所では路上喫煙等を行わないようにすることを努力義務とし、大津市の施策に協力することを市民及び市内に勤務する者、観光旅行者その他の市内に滞在する者(以下、市民等という)及び事業者の責務と定めていますが、当該指定区域においては、大津市が管理しない喫煙用灰皿が東口修景スペース内に公然と設置されています。
 この場所はもともと大津市がマナースポットとして灰皿を設置していた場所と認識していますが、つい先日までインターロッキングに誘導標識が貼られたままであったことから、市民等が混乱をきたす事態となっています。 現在、大津市が管理する喫煙用灰皿は公共駐車場付近に移されていますが、なぜこの様な事態となっているのか。
 同条例第6条の規定により、路上喫煙等禁止区域においては、何人もたばこを吸うこと、又は火のついたたばこを所持することが禁止されています。管理者名「大津地区タクシー連絡協議会」と明記された喫煙用灰皿が路上喫煙等禁止区域に設置されるに至るまでの経緯と経過について伺います。
 この条例は、路上喫煙等を防止することにより、市民等の身体及び財産への被害の防止、健康への影響の抑制並びにたばこの吸いがらの投棄の防止を図り、もって市民等の安心かつ安全で健康な生活の確保及び大津のまちの美観の保全に寄与することを目的としています。しかしながら、JR大津京駅及び皇子山駅周辺区域内における現状を見る限りにおいては、条例が定める大津市の責務は十分に果たされていないと評価するものです。
 大津市は今後、路上喫煙等の防止に関する施策の充実をいかにして図り、市民等及び事業者の意識の啓発に努めていく考えなのか。現状に対する評価とあわせて見解を伺います。

 3点目、バス停におけるベンチの設置について。JR大津京駅前においては、ベンチの設置がなされていないバス停が存在します。長時間立ったままでバスを待たなければならない状態は、利用を促進する上においても早期に改善されるべきであり、大津市が総合計画実行計画において掲げる施策「みんなに優しいまちづくり」の実現を図る上においても看過できるものではありません。大津市においては、無許可で設置された広告目的のベンチを撤去したことに伴い、寄附によって購入したベンチを大津市の予算で設置する制度を設けています。この制度により、平成22年度からの5年間で計12基の増設が図られたところですが、多くの市民が利用される駅前ロータリーのバス停のベンチについては、寄付に頼りきるのではなく、大津市が積極的に設置されるべきと考えます。大津市は今後、どういった方針のもとで駅前広場におけるバス停ベンチの整備に取り組んでいく考えなのか。
 また、寄附によって購入したベンチを大津市の予算で設置する制度についても、覚えやすく親しみやすい愛称を設けるなど、より積極的かつ効果的にPRすべきと考えます。制度導入時に整備されたバス停台帳を活用し、設置可能な道路幅員が確保されているバス停の一覧を公表するなど、寄付をされる側に立った情報の発信に取り組まれることに期待をするものですが、今後、大津市はどういった方針のもとでバス停ベンチの寄付を募る考えなのか。合わせて見解を伺います。

答弁:建設部長
 1点目の駅前交通広場の整備方針についての1項目め、JR大津京駅前広場の評価と今後の整備方針についてでありますが、JR大津京駅前広場東口は、バス、タクシーなどの公共交通専用広場として、また、西口は一般車両専用広場及び交通結節点としての立体駐車場を配置した整備計画を平成18年に策定いたしました。しかし、計画策定から10年が経過し、少子高齢化及び今後想定される人口減少などの社会情勢の変化により、計画時点における東西の駅前広場計画は見直す必要があると認識しております。このような社会情勢の変化に対応するため、JR大津京駅の両広場につきましては、現在、策定中であります都市計画マスタープランなどの上位計画に基づくとともに、古都大津にふさわしい駅前広場の実現に向けて、民間活力の導入も視野に入れながら検討して参りたいと考えております。

 次に、2項目め、大津市は修景スペースの存在をどの様に評価しているのかについてでありますが、現在の修景スペースには、天智天皇が製作したといわれている漏刻を模した噴水や著名人の歌碑などが整備されていることから、大津京の古都の歴史を感じることができるものと認識しております。

 次に、憩いの場として維持管理していく考えなのかについてでありますが、駅とこの修景スペースとをつないでいた横断歩道については、平成24年度の駅前広場改修工事の際、県公安委員会との協議により、歩行者の安全確保の観点から、撤去に至ったものであります。今後、適正な維持管理をするとともに、憩いの場としての機能の確保に向けて検討して参ります。

 3点目のバス停におけるベンチの設置についてのうち1項目め、今後どういった方針のもとで駅前広場におけるバス停ベンチの整備に取り組んでいく考えなのかについてでありますが、駅前広場におきましては、不特定多数の方が利用されるという性質上、バス利用者をはじめ多くの市民がベンチを利用されていると認識しております。本市が総合計画実行計画において掲げている施策である「みんなに優しいまちづくり」を推進していくためにも、駅前広場利用者の安全性が確保できる場所におけるベンチについては、まず寄付による設置を積極的に進めて参ります。

 次に、2項目め、今後どういった方針のもとでバス停ベンチの寄付を募る考えなのかについてでありますが、これまでも寄付によるベンチの設置については、広報おおつや市ホームページ等により周知を図ってきたところでございます。
 しかしながら、その設置実績については年々減少傾向となっていることから、今後は、議員お述べのように、現在のバス停台帳により把握している箇所に加え、その他の箇所についても調査を行い、ベンチの設置可能なバス停の公表を行うとともに、寄付していただきやすく親しみのある制度となるよう見直しを行ってまいります。また、寄付により設置されているベンチが、皆さんに利用いただいている状況などを広報おおつや市ホームページ等で情報発信するなど、積極的にベンチの寄付を募らせていただきたいと考えております。

答弁:環境部長
 まず始めに、「大津地区タクシー連絡協議会」と明記された喫煙用灰皿が路上喫煙等禁止区域に設置されるに至るまでの経緯と経過についてでありますが、この場所には本市がいわゆるマナースポットの灰皿を設置していましたが、その場所に至る横断歩道が廃止されたことから、平成25年11月に灰皿を駅西側に移設しました。その後、平成25年12月に大津地区タクシー連絡協議会が、移設先の灰皿の利用が困難であるという理由から、この場所に灰皿を設置されたものであり、市はそのままの認識で今日に至っておりました。これについては、今後、撤去に向けて設置者と協議をしてまいります。

 次に、路上喫煙等の防止に関する施策の充実をいかにして図り、市民等及び事業者の意識の啓発に努めていくかについてでありますが、市としては今回のことをきっかけとして、路上喫煙等を防止し、喫煙者と非喫煙者が共存できるようなまちづくりを目指すという条例の基本姿勢を再認識し、条例の適正な運用を図っていきます。
 具体的にはこれまでの指導・啓発活動を続けていく他、事業者に対する意識の啓発活動や広報活動も実施し、またマナースポットにおける喫煙改善のため、区域表示等有効的な手段を検討してまいります。

再 問
 市長に伺います。大津京駅前広場の現状について、どのように認識されているかという質問をさせていただきました。もう50年近くも今の状態で計画が進まないまま今日に至っているわけです。
 先ほど部長のほうから、都市計画マスタープランについても触れていただきましたが、改めて今後どういう方針の下で計画されていかれるのか。市長としてのお考えをお聞かせください。

答弁:市長
 駅前広場の今後の整備の方針についてということですけれども、まず、現状については一定需要に見合う公共交通の乗降スペースや待機場、一般送迎車両の停車スペースなどは確保できていて、駅前広場として必要となる機能を現状果たしているというふうに認識をしております。
 こういった現状を踏まえて、以前策定をした計画については、先ほど部長がお答えしたとおりですけれども、少子高齢化や人口減少という社会情勢の変化により見直す必要があるというふうに考えています。そこで、現在、都市計画マスタープランについても策定中ですけれども、そういった市全体の大きな計画も踏まえて、しっかりと今後のさらなる将来も見据えて、今後の駅前広場について検討してまいりたいと思っております。