谷ゆうじ 議会活動の軌跡〜8つの視点〜
大津市と草津市が共有する景観基本計画の策定に向けた取り組みについて
質 問
 平成28年10月29日、草津市に所在する滋賀県立琵琶湖博物館にて、大津市長、草津市長出席のもと、びわこ大津草津景観推進協議会が開催されました。第4回目となる今回の会議においては、今年度において行われた対岸景観保全のための施策検討、旧東海道沿道の連続性ある景観形成、屋外広告物の統一した規制、誘導について報告がなされた後、両市が共有する景観基本計画の策定に向けた今後のスケジュールについて説明がなされました。
 次年度から調査研究を開始し、平成30、平成31年度においては、両市民や認可団体などから意見聴取、骨子作成、そして平成32、平成33年度には、同景観基本計画を策定し、両市の景観計画に反映させ、景観法に基づく景観協議会の検討もあわせて行う方針が示されましたが、市民、事業者、そして良好な景観の保全と創造に取り組む団体などとのさらなる協働なくして、広域景観連携の発展は期待できないことを両市は再認識すべきと考えます。
 公益社団法人滋賀県建築士会の一員としてびわこ大津草津景観推進協議会と同日に開催された景観づくりチャレンジ隊の企画運営に参画しましたが、景観基本計画の策定に向けた機運の高まりを実感するまでには至っておらず、びわこ大津草津景観宣言に記された理念のさらなる実践に向け、自らも決意を新たにしたところです。

 平成28年8月、国土交通省都市局公園緑地・景観課を訪問し、複数の景観行政団体が市域を越え、景観協議会を設置する上での課題などについて聞き取り調査を行い、広域的景観資源を生かした取り組みとして、静岡県及び富士宮市ほか8市町から構成される富士山地域景観協議会、また景観法に基づく景観協議会として設置されている木曽川景観協議会の取り組みについて理解を深めてまいりました。現行の景観法は、複数の景観行政団体が連携して景観協議会を構成することを想定しておらず、平成28年3月に改定された景観法運用指針においても、互いの景観協議会に関係行政機関として参加し、共同で一つの景観協議会として運用することなどが考えられると記されています。
 びわこ大津草津景観推進協議会については、両市長によるびわこ大津草津景観宣言への調印に合わせ、平成25年11月に連絡調整会議として設置され、平成28年度からは、両市議会の議決を経た上で、地方自治法第252条の2の規定に基づく法定協議会へと移行し、両市が共有する景観基本計画の策定が目的に加えられました。現在は、両市の市長及び景観行政を所管する都市計画部の職員のみで構成されていますが、協働によるまちづくりを推進する観点からも、産学官関係団体の参画による組織運営が可能となるよう、景観法の改正を国に働きかけ、両市が一体となった景観協議会への移行を目指すべきと考えます。
 大津市は、今後、草津市と共有する景観基本計画を策定するに当たり、びわこ大津草津景観推進協議会をどのような形で発展させるべきと考えているのか。次年度は、大津市長が同協議会の会長となり、大津市内において連携事業に取り組まれることになることから、企画運営を行うに当たっての方針とあわせて見解を求めます。

 2点目、両市が共有する景観基本計画への市民意見の反映について。景観行政団体は、景観法第9条の規定により、景観計画を定めようとするときはあらかじめ公聴会の開催など住民の意見を反映さするために必要な措置を講じなければなりません。木曽川景観協議会においては、景観基本計画の策定に当たり、両市の住民が一堂に会して木曽川景観について話し合い、景観づくりの方向性について検討する木曽川景観意見交換会を開催されていますが、びわこ大津草津景観推進協議会においても、こうした機会を持つことは大変重要です。大津市は、草津市と共有する景観基本計画を策定するに当たり、どういった取り組みのもとで市民から意見を求める考えなのか。

 3点目、大津市、草津市共同デザインによる東海道案内看板の設置に向けた取り組みについて。平成28年5月から8月にかけて大津市歴史博物館及び草津宿街道交流館並びに滋賀県建築士会協力のもと、成安造形大学によって旧東海道案内看板デザイン作成プロジェクトが実施されました。東海道沿いにおける既存看板の現状調査及び改善案の検討が行われ、新規デザイン案の提案がなされたところですが、11月に開催されたびわこ大津草津景観推進協議会において、この案が公表されることはありませんでした。維持管理や制作予算の観点から、看板の素材や設置主体についてさらなる検討が必要と考えますが、両市の広域景観連携による成果を市民や事業者に実感していただくためにも、目標とするスケジュールを明らかにした上、計画的に取り組みを進めるべきと考えます。今後、大津市はどういった方針のもとで大津市、草津市共同デザインによる東海道案内看板の設置に取り組んでいく考えなのか、旧東海道案内看板デザイン作成プロジェクトに対する評価とあわせて見解を求めます。

答弁:都市計画部長
 大津市と草津市が共有する景観基本計画の策定に向けた取り組みについてのうち、1点目のびわこ大津草津景観推進協議会の景観協議会への移行についてでありますが、現行の景観法では、複数の景観行政団体が連携して共通の景観計画の策定や市民、事業者などの協働の枠組みを持った景観協議会の設置ができない状況にあります。このことから、11月に国へ広域的な景観連携について相談に伺ったところ、現時点では、景観法の改正の予定はないとの見解でありました。しかしながら、景観基本計画の策定には、市民、事業者などとの協働の取り組みが重要であることから、本市といたしましては、現行の地方自治法に基づくびわこ大津草津景観推進協議会の体制の中で、協働の仕組みづくりを行い、基本計画の策定を進めてまいりたいと考えております。つきましては、今後、協働の仕組みのあり方について草津市との協議を進めてまいります。その中で、あわせて景観法の改正の必要性についても検討を行ってまいります。
 次に、2点目の両市が共有する景観基本計画への市民意見の反映についてでありますが、1点目に答弁いたしました協働の仕組みを検討する中で、広く市民の意見を取り入れる工夫も検討してまいります。
 次に、3点目の大津市、草津市共同デザインによる東海道案内看板の設置に向けた取り組みについてでありますが、今年8月に近隣の大学から提案いただいたデザイン案は、滋賀県建築士会及び滋賀県広告美術協同組合などの代表の方々から東海道の歴史が感じられる優れたデザイン案であるとの評価をいただきました。今後は、デザインの活用方法、啓発方法、財源確保や事業指標などの検討を行う組織づくりについて、草津市と協議を進めてまいります。