バリアフリーチェック

10月26日、公益社団法人滋賀県建築士会大津地区委員会の一員として、勤労福祉センターを対象に実施された「公共施設バリアフリーチェック」に参加をする。この取り組みは、大津市差別解消支援地域協議会構成団体のうち、障害者差別のないおおつをめざす会、大津市障害児者と支える人の会、大津市身体障害者更生会、大津視覚障害者協会、大津市ろうあ福祉協会、滋賀県建築士会(順不同)参加のもとで行われており、これまでの間、【R4年度】におの浜ふれあいスポーツセンター生涯学習センター、瀬田公園体育館【R3年度】大津市民会館、大津公民館【R元年度】大津市立図書館、大津市歴史博物館、市民文化会館【H30年度】生涯学習センター、北部地域文化センター、和邇文化センターを対象に、移動等の障壁となっている箇所の確認が行われてきました。施設所管課と共にさらなるバリアフリーを推進しようとするものであり、本年9月に発行された大津市独自の「障害者に対しての合理的配慮の提供事例集」に取り組みが紹介されています。
 

リンク:大津市ホームページ みんなで取り組む障害者差別解消法

 

 

 
機能していない音声案内版。
部屋名の変更後、点字の修正が行われていません。
 

 
どこにあるのかが分かりにくい、車いす使用者用駐車場に設置された呼び出しボタン。
「ボタンを押して下さい」と案内されながら、事務室で音は鳴りませんでした…。
 

 

 
車いす使用者用駐車場は柱と柱の間に2台分整備されているものの、円滑な乗降に必要となる区画幅(3.5m以上)が確保されていません。
また、スロープのある出入口付近に整備されているものの、現在、当該出入口は閉鎖されています。



 
駐輪場に置かれた自転車が車からの円滑な乗降、また、安全な移動に影響を及ぼすことが懸念されます。
また、
柱についても、移動の障壁となります。
車いす使用者用駐車場のあり方については、抜本的に見直していただく必要があると考えます。
 

 

 
洋式トイレが設置されているトイレはごく一部であり、小便器には手摺が設置されていません。
 

 

 
視覚障害者誘導用ブロックには、「線状ブロック(誘導ブロック)」と「点状ブロック(警告ブロック)」の2種類が存在します。
ブロックの面積が小さいため、線状ブロックの線が短く、点状ブロックと区別がつきにくい形状となっています。
また、出入口の手前は点状ブロックであるべきところ、線状ブロックが敷設されています。
 

 

 
他にも参加者の皆さんから数多くの指摘がなされました。
できる改善は早急に図っていただきたいと考えます。
 
バリアフリーチェックに参加する度に思うのですが、他の公共施設においても、施設所管課(所管部)において、セルフチェックを実施されてはいかがでしょうか。
指定管理者制度が導入されている施設においては、定期的にモニタリングを実施されていることを踏まえ、職員の皆さんに様々な気づきを持っていただけると考えます。 

 
追記
 
大津市が設置する公共駐車場に駐車してバリアフリーチェックに参加しました。
舗装面が随分と傷んでいたことから、帰路、市役所を訪ね、所管課に現状をお伝えしました。
舗装材の特性に起因する劣化であり、部分的に応急修繕を繰り返しても根本的な解決にならないと考えます。
 

 
所管課においても現状を把握されていました。
今後は維持管理のしやすい、耐久性の高い舗装材で舗装されるほうがよいと考えます。

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