行財政の健全化
・塩漬け土地の抜本的解消が困難であった大津市土地開発公社の解散
⇒公社事業資金の借入利息分だけで約8億6,600万(解散時点における試算)の財政効果
四半世紀に及ぶ塩漬けの結果、地価の下落によって多額の含み損が生じた公共事業代替地
(時価評価額を超える利息が発生)
・業務委託金額の妥当性が問題となっていた外郭団体との関係適正化
・大津市土地開発基金の適正な運用
⇒土地開発基金管理審査会の設置と予算計上時における事業課引取り年度の明確化
(事業実施の目途が立たないまま、取得した用地を塩漬けさせないための取り組み)
・契約の公平性、競争性、経済性を損ねていた競争入札によらない随意契約のあり方見直し
⇒「大津市小額工事(委託)の随意契約ガイドライン」の策定
・ガス小売全面自由化に伴う大津市企業局の経営基盤強化
指摘・提言内容
公正の確保と透明性の向上
- ・予定価格に近い価格での落札が常態化していた医療機器契約事務のあり方見直し
- ・プロポーザル方式の適切な運用に向けて必要となる契約事務運用マニュアルの策定
⇒「大津市プロポーザル方式の実施に関するガイドライン」の策定
- ・業務実態に見合った清掃作業手当て(特殊勤務手当)の支給適正化
⇒支給対象業務の明確化と中核市他都市との比較に基づく手当額の減額
- ・公益通報制度や不当要求行為への対応について規定する条例の制定
⇒コンプライアンス推進室設置のもと、「大津市職員等の公正な職務の執行の確保に関する条例」が制定
- ・議員が政治倫理基準に違反して市職員等の公正な職務を妨げないようにするための取り組み
⇒大津市職員等の公正な職務の執行の確保に関する条例施行規則の改正
(第6条 不当要求行為に対する対応 「コンプライアンス推進員は、不当要求行為に大津市議会議員が関与しているおそれのある場合は、議会局長へ情報を提供しなければならない。」) - ・市長等による予算査定の可視化
⇒透明性確保と説明責任を果たす方策の一つとして、事業費ごとの予算編成過程(当初予算)を大津市ホームページにて公表
【参考】大津市HP 平成30年度当初予算の編成過程の公表
- ・本庁舎における防犯・監視カメラの適正な設置・運用
⇒大津市として適切に対応するため、設置・運用に関する所管を総務部管財課に統合
指摘・提言内容
公共施設の適切な維持更新
- ・老朽化への対応が不十分であった都市公園・児童遊園地における遊具の適切な維持管理
皇子が丘公園に設置されていた大型遊具(一部撤去)
- ・民間に指導する立場にありながら建築基準法に違反する庁舎執務室の是正
- ・赤字経営により廃止された大津びわこ競輪場跡地の利活用
- ・安全点検が不十分であった横断歩道橋の健全性確保
高欄の腐食が著しい横断歩道橋(国道1号)
- ・耐震強度が不足する建物(解体予定)で開設されている市民病院・院内保育所の速やかな移転整備
指摘・提言内容
防災力・減災力の向上
- ・大地震発生時における災害対応拠点でありながら、機能空間を確保するための耐震性能を有していない庁舎本館棟・別館棟(中消防署)の安全性確保
-
- ・生存空間の確保を目的とした庁舎本館棟における応急的な耐震補強工事の実施
⇒来庁者や職員の生命を守るための柱材耐震被覆の施工
- ・地震被害の軽減に資する家具転倒防止対策の推進
⇒福祉施策の一環として家具転倒防止器具取付事業を継続実施
- ・市民センターにおける災害対応力の強化
(自治体OB職員による支援体制の構築)
- ・大規模盛土造成地分布マップの周知と普及推進
- ・自衛隊への災害派遣要請を想定した危機管理体制の見直し
⇒企画調整課から災害対策本部を運営する危機・防災対策課への対応窓口移管
指摘・提言内容
誰もが安心していきいきと暮らせる社会
- ・市民センター機能(支所機能+公民館機能)のあり方検討に伴う方針の見直し
- ・障害者差別解消法の趣旨を踏まえた市有施設におけるバリアフリー化のさらなる推進
⇒公共施設バリアフリーチェクリストの作成と利用する側の立場に立った障壁の検証
- ・障がい者、難病患者、要介護高齢者、妊産婦及びけが人など移動に配慮が必要な方が利用しやすい駐車区画の増設
⇒大津市役所駐車場における「思いやり区画」の増設
- ・危険な状態のまま無許可で放置されてきた広告付きバス停ベンチの撤去
国道161号に放置されていたバス停ベンチ(撤去済み)
- ・市民、事業者からの寄付によるベンチを大津市が設置管理する制度の創設
寄付により設置されたバス停ベンチ(JR大津京駅前) -
【参考】大津市HP バス停にベンチを設置しませんか
【参考】大津市HP 寄附金をいただきバス停にベンチを設置しました
指摘・提言内容
子育てと子どもの成長を支える環境の充実
- ・公立幼稚園のあり方基本方針に基づく3年保育の導入
【参考】大津市HP公立幼稚園のあり方基本方針
- ・市職員保育士の減少に伴う児童発達支援事業等への影響が懸念される公立保育園民営化方針の見直し
- ・新瀬田浄水場用地内に開設されている東部子ども療育センターの持続可能な運営
- ・子どもが利用する市有施設(保育園、幼稚園、小中学校、図書館、児童クラブ、児童館等)での室内空気汚染による健康被害の未然防止
⇒「子どものための化学物質対策ガイドライン」の策定
【参考】大津市HP 化学物質過敏症について
指摘・提言内容
健康増進対策の推進
- ・認知症サポーターの育成とかかりつけ医と連携した認知症対応システムの整備促進
- ・総合的な健康増進計画である「健康おおつ21」の推進
⇒民間店舗や事業者との連携強化を図る「健康おおつ21応援団」の創設
健康おおつ21シンボルマーク「おおつ げんき丸」
- ・地域包括ケアシステムを構築する上で重要な役割を果たす介護予防・日常生活支援総合事業の推進
- ・厚生労働省が推奨するスマート・ライフ・プロジェクト(適度な運動、適切な食生活、禁煙)の推進
【参考】厚生労働省HP スマート・ライフ・プロジェクトとは
- ・大津市が開設する公園や街路等における農薬・殺虫剤の適正使用
⇒「大津市施設等における農薬・殺虫剤等薬剤適正使用ガイドライン」の策定
- ・化学物質過敏症(シックハウス/シックスクール症候群)対策に資する指針の策定
⇒「市有施設の室内等における化学物質に関するガイドライン」の策定
【参考】大津市HP 化学物質過敏症について
指摘・提言内容
生涯学習・文化・スポーツの振興
- ・大津市文化振興ビジョンの実行性を高めるために必要となる庁内連携体制の強化
- ・市民から支持、共感される大津市図書館の基本的運営方針の策定
- ・市民運動広場に設置されているトイレの洋式化促進
- ・耐震化が図られていない皇子が丘温水プールの更新整備方針の策定
- ・有料公園施設におけるインターネットを活用した予約システムの導入検討
- ・都市公園条例の定めにない時間区分での利用料金設定の見直し
指摘・提言内容
市民交流・観光交流の広がりによる地域活性化
- ・大津市観光交流基本計画の推進につながる効果的な情報発信
- ・近代化産業遺産(旧琵琶湖ホテル・琵琶湖疏水・旧逢坂山トンネル)を活用した観光交流の創出
⇒びわ湖大津館(旧琵琶湖ホテル)の機能充実に伴う利活用の促進
【参考】大津市HP 大津市びわ湖大津館の利活用審議会提言書
- ・旧大津公会堂会議室利用者を対象とした周辺公共駐車場における割引きサービスの拡充
(大津市は駐車料金を負担することになるものの、赤字経営が続く駐車場事業(特別会計)にとっては収入増となり、常態化している一般会計からの繰り出し金は減額され、相殺によって実質、支出増にはつながらないと提言。)
⇒明日都浜大津公共駐車場、浜大津公共駐車場の利用により駐車料金90分無料
- ・多様な観光資源に精通し、地域と協同して観光地域づくりを行う法人(*)の設立
*日本版DMO(デスティネーション・マネージメント・オーガニゼーション)
【参考】観光庁HP 日本版DMO
指摘・提言内容
将来都市像の実現
- ・堅田駅西口土地区画整理事業の保留地販売に必要不可欠となるまちづくり像の明確化
- ・中心市街地活性化基本計画との整合性が図られていなかった街並み博物館通り構想の見直し
⇒街並み博物館条例の廃止と大津祭曳山展示館条例及びまちなか交流館条例の制定
- ・歴史文化基本構想(*1)と歴史まちづくり法に基づく歴史的風致維持向上計画(*2)の策定
⇒歴史的風致維持向上協議会設置のもと、2,019年度中を目途に策定予定
- *1 文化財をその周辺環境まで含めて総合的に保存活用するための基本的方針
【参考】文化庁HP 「歴史文化基本構想」について
- *2 国による支援を受けながら、歴史まちづくりに係る様々な取り組みを効果的に進めるための計画
【参考】国土交通省HP 歴史的風致維持向上計画認定状況について
- ・交通広場用地として取得されながら半世紀近くも暫定利用が続くJR大津京駅西口の整備方針見直し
⇒東口広場との機能分担を踏まえた土地利用のあり方について、検討が開始される
指摘・提言内容
湖都にふさわしい景観
- ・近江八景(琵琶湖と東海道)でつながる草津市との広域景観連携の推進
⇒両市長による「びわこ大津草津景観宣言」への調印と地方自治法に基づく「びわこ大津草津景観推進協議会」の設立
-
・大津市、草津市共同デザインによる東海道案内看板の設置
⇒びわこ大津草津景観推進協議会による東海道統一案内看板専門部会の創設と商標登録されたロゴマークをデザインしたモデル看板の設置
東海道統一案内看板(建築士会制作によるモデル看板)
【参考】大津市HP 大津市・草津市の景観連携
- ・大津市と草津市が共有する景観基本計画の策定に向けた「びわこ大津草津景観推進協議会」の景観協議会への移行
⇒隣接する景観計画区域が連携し、共同して一つの景観協議会を組織することが可能となるよう、両市議会合同で国土交通省に要望活動を実施。意向を踏まえた形で景観法運用指針が改正される。 -
大津市議会・草津市議会連携推進会議座長として、景観法運用指針の見直しを国土交通省に要望 -
【参考】国土交通省HP 景観法運用指針について
- ・地域の特性に応じた高さ規制の強化
⇒「近江新八景ルール」に基づく高度地区の拡充
【参考】大津市HP 近江新八景ルール(市街地の高度利用のあり方の提言)
- ・市民、事業者との協働による電柱などに貼られた違法な貼紙の効果的な除却
⇒違反広告物除却ボランティア「大津まちなかスッキリ士隊」の創設
【参考】大津市HP 違反広告物除却ボランティア「大津まちなかスッキリ士隊」
- ・古都大津の風土、風景に見合う優良広告物を顕彰する制度の創設
⇒「キラッとおおつ景観広告賞」の創設
【参考】大津市HP きらッと大津景観広告賞
- ・景観法に基づく景観重要建造物の指定
⇒地域の個性ある景観づくりの核として、旧大津公会堂などを指定
【参考】大津市HP 景観重要建造物の指定
指摘・提言内容
環境対策の見直し・強化
- ・環境美化センターにおいて常態化していた車輌基地の不適切な使用
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- ・環境美化センター直営によるターミナルゴミ収集事業の見直し
⇒ゴミが散乱するのを防ぐ目的で実施されてきたものの、多量の持ち込みごみを誘引し、回収容器からゴミがあふれ出る事態が続発。また、駅前とは関係のない場所にも無秩序に回収容器が設置され、実施に多額の費用を要していたことから、事業の廃止が決定。
持ち込みゴミであふれていた回収容器(JR石山駅前)
- ・設置目的と運営実態に乖離が見られた伊香立リサイクルプラザのあり方見直し
- ・路上喫煙等禁止区域に無許可で設置された灰皿の撤去
- ・バイオマス資源の活用による資源循環型社会の実現
指摘・提言内容