大津市図書館の基本的運営方針の策定に向けた取り組みについて( H29. 9)

質 問

 1点目、理念のあり方について。
 基本的運営方針の骨子案で掲げられた五つの方針、市民の学びに応える図書館、次代を担う子どもたちを育む図書館、暮らしの課題解決に役立つ図書館、郷土を愛し魅力あふれるまちづくりを支える図書館、市民とともに歩む図書館については、いずれも重要な視点であると評価するものです。しかしながら、それぞれにつながる重点施策を具現化するためには、必要となる人員と予算の確保に取り組んでいかなければなりません。市民に共感、支持されてこその運営方針であり、そうでなければ職員からも意識されないまま、大津市図書館の発展にも資するものにもならないと考えます。
 一昨年度視察で訪れた伊万里市民図書館においては、市民団体との協働が図書館運営の基盤となっており、開設時に目標として掲げられた伊万里をつくり市民とともに育つ市民の図書館の理念のもと、幼い子らには命を育む絵本を、成長期の子どもには心の糧となる本を、学ぶ若者には知識欲を満足させる本を、社会人には生活や仕事に役立つ本を、高齢者には豊かな人生を振り返る本をと、ライフステージごとのサービス目標を明確にされており、これらが企画展示やレファレンス機能の充実に色濃く反映されていました。改めて申し上げたいのは、初めて訪れた私であっても、理念が館全体に浸透していると感じられたことです。きっと伊万里市民の皆様も市立図書館ではなく市民図書館と名づけられた意義を実感されているのではないでしょうか。
 骨子案において目指す姿を人、まち、地域がつながる知の拠点、市民とともにつくる図書館を目指してとされていますが、この理念にはどのような決意と覚悟が込められているのか。生涯学習の重要性に対する教育長の考えとあわせて見解を求めます。

 2点目、中央図書館が抱える施設面での課題について。
 中央図書館には、図書館専用の駐車場がなく、車椅子を利用される方の駐車場の区画についても、正面玄関に面して確保されていません。誰もが利用しやすい図書館とは言いがたい状態にあり、建物そのものについても老朽化と書庫の狭隘化が著しく、中長期的な視野に立って対応方針を検討する必要があると考えます。将来的には、移転も視野に入れるべきと考えますが、大津市はこれらの課題が常態化している現状をどのように評価し、その改善に向け対応されようとしているのか。基本的運営方針案における目指す姿がよりよい形で実現することを願い答弁を求めます。

答弁:教育長

 大津市図書館の基本的運営方針の策定に向けた取り組みについての1点目、理念のあり方についてでありますが、教育委員会では今後の図書館運営において目指すべき姿を明らかにするため、今年度中に(仮称)大津市図書館の基本的運営方針を策定する予定としております。当該方針の策定に当たりましては、教育委員会内で検討を進め、図書館協議会、さらには教育厚生常任委員会による所管事務調査に付し、対外的にはパブリックコメントを通じて広く市民の皆様から御意見を聴取することとしております。
 なお、議員お述べの骨子案につきましては、現時点において教育委員会事務局内で策定協議中の段階であります。
 図書館は、心豊かで健康な生活が送れるよう、生涯にわたって学び続けることができる社会教育施設であり、市民の暮らしを支える重要な市の拠点であると認識しております。今後、本市の生涯学習を推進するため、次代への継承、人間性の尊重、市民性の確立の視点を大切にし、学びの意欲を喚起し、市民一人ひとりが学びの喜びを実感できる図書館を目指し、さらなる図書館サービスの充実に向けた方針を策定してまいります。

 2点目の中央図書館が抱える施設面での課題についてでありますが、現在の建物は開館から36年目を迎え、老朽化による建物や設備の改修、また書庫スペースの確保などが課題と認識しております。図書館の運営に当たりましては、常に利用者にとって安心・安全な施設管理に努めておりますが、施設改修に関しましては、計画的な修繕工事等を実施し、施設の長寿命化を図ってまいります。

再 問

 生涯学習の重要性については、私が今改めて申し上げるまでもなく、十分に認識されていると実感いたしました。危惧をいたしますのは、いわゆる「大津らしさ」や「大津市ならではの」という言葉で本質がぶれてしまってはだめだと考えます。今まさに公民館のあり方が問われており、施設のあり方について検討されているところですが、やはり大津市がこれまでの間、市民とともに培ってきた生涯学習に対する価値観というのは変わらないと思うのですよ。ぜひとも図書館を運営するに当たっては、そういったことを第一義的に考えていただいて、その重要性については、世代を超えてしっかりと受け継いでいただきたいというふうに考えます。そのことが人、まち、地域がつながる知の拠点というものに対してどういった影響を及ぼすと考えておられるのか改めて伺います。

 2点目、施設に関して。計画的な修繕計画、長寿命化とおっしゃられますけれどもね、個別具体的な計画立てていただかなければ予算措置いただけませんよね。昨日の市長の答弁聞いていてそう感じました。その点を踏まえて改めて伺います。

答弁:教育長

 1点目の生涯学習を基本に据えた図書館のあり方についてどのように考えているのか。議員お述べのとおり、やはり私は生涯学習の知の拠点が図書館であるということの考えは変わっておりません。先ほども御指摘がありましたように、やはり図書館像、図書館が求められるのは、市民の各階層ごとにやはりニーズがあり、それにやはりしっかりと大津市がそれを受け止めて対応していくことが求められているというふうに思います。単に大津市らしさというふうなスペシャルな部分だけを強調するのではなく、ゼネラルな部分と、そしてスペシャルな部分、そういったものを十分にミックスをしながらこれからしっかりと考えていきたいというふうに考えております。
 2点目の施設の今後の充実という点についてですが、これは今の3館1分館というふうなものについて、すぐに新しいものが建つというふうなことはなかなか難しいだろうと思います。公共マネジメントの公共施設の今後のあり方というふうなものも十分踏まえながら、それぞれの市民が利用しやすいためには、どういったことがあるのかということをしっかりと研究をしていこうというふうに思っています。そして、今のこれからの図書館のあり方、こういった手狭なところをどういった形をすることが市民が安心して利用いただけるのかということをこれからもしっかりと検討してまいりたいというふうに思っております。