地方独立行政法人市立大津市民病院に対する運営費負担金のあり方について( H31. 2)

質問

 大津市は平成31年度当初予算案において、地方独立行政法人市立大津市民病院(以下、市民病院)に対する運営費負担金9億5,200万円を計上しています。市民病院においては、2,017年4月1日から2,021年3月31日までの4年間を計画期間とする中期計画に定められた取り組みに基づき、経営改善に努められているところですが、目標とされた収入の確保には至っていないのが現状です。今年度、大津市は運営費負担金として、当初予算において、8億円を計上していましたが、第1次補正予算において、9億8,800万円を追加計上し、合計で17億8,800万円を運営費負担金として支出されています。これに加え、介護老人保健施設事業の廃止に伴って、大津市は6億1,200万円を債務免除していることから、実質負担分は24億円となり、経営計画において見込まれている相当額を負担しています。
 大津市においても、大変厳しい財政状況であることから、市民病院への運営費負担金については、経営改善に向けた取り組みを見極めながら精査いただく必要がありますが、平成31年度、中期計画においては24億円の運営費負担金が見込まれているなか、当初予算で計上されている金額との乖離が市民病院の財政収支に致命的な影響を及ぼしかねません。
また、市民病院は退職給付引当金を1期4年間の間に計上する必要があります。平成29年度末時点における金額は48億720万円となっていますが、2,020年度末時点において債務超過にならないよう、大津市は経営状況を注視していかなければなりません。
 大津市は基準財政需要額を踏まえ、地方交付税措置の対象となる金額をあらかじめ中期財政フレームに反映させ、平成31年度における運営費負担金の算定根拠としていますが、今年度末までに市民病院から7億4,900万円の貸付金元利収入が見込まれる、平成30年度病院事業債管理特別会計が赤字決算となることがないか、危惧をするものです。現在、大津市においては、2,019年から2,024年度までの6年間を計画期間とする第3期大津市保健医療基本計画の策定が進められています。急性期病院として医療を提供してきた市民病院においても、その経営のあり方について検討が進められていると認識していますが、いずれにせよ、1期目、残り2年間で医療収益が劇的に増加し、中期計画に掲げられた収支計画を達成することは現時点において極めて困難と判断するものです。地方独立行政法人に移行したメリットは、単年度ではなく、4年間という期間をもって経営にあたれることと認識しており、運営費負担金についても、計画的に支出する必要があると考えます。次年度は1期目の折り返しとなる年度であり、2期目を見据え、経営改善に向けたより具体的な取り組みが進められることになると認識するものですが、大津市は市民病院に対する運営費負担金をどういった方針のもとで支出していく考えなのか。現時点における経営状況に対する評価を踏まえ、新年度予算で措置されている運営費負担金の金額が妥当と判断されている根拠とあわせて答弁を求めます。

答弁:健康保険部長

 
 経営状況の評価については、中期計画の達成状況は、初年度である平成29年度は大きく下回ったものの、平成30年度は改善傾向で計画値との乖離も縮まり緩やかに改善しているものと評価しております。このことは、運営面において、移行1年目は、病床数の適正化や診療報酬単価における加算の見直しなどに取り組み、2年目はICUの増床などにより高い病床稼働率を確保しつつ、非稼働病床の有効活用策や夜間看護体制の強化策の検討を始めるなど、今後収益を向上させるポテンシャルは高まっており、次年度以降においては、経営状況が改善されるものと期待しております。また、運営費負担金については、一般会計から支援を続けておりますが、本市としては、単に収支の不足を補う関係に陥ることになっては、市民への説明責任が果たせないものと考え、引き続き、法人に経営改善の努力を要請することにより、平成31年度当初予算を地方交付税に算入される基準財政需要額を目安として計上することといたしました。これらのことを総合的に勘案し、中期計画の終期を見据えて、今後も法人への経営改善を求めていく考えであり、法人の取り組みの進捗を見計らいながら、適切な対応を続けてまいります。

再質問

 
 答弁では、1年目、病床数の見直し、また加算のあり方、2年目についてはICUの稼働率、また夜間の体制強化などに取り組まれたので、収益をより一層回復いただけるのではないかと期待を述べられたと受け取らせていただきました。また、単に収支の不足を補うような関係であってもだめだという、緊張感のある答弁をいただいたと認識をさせていただきました。その上で、改めて再問いたします。
 今、基準財政需要額を踏まえてという答弁をいただきました。事前に総務部のほうにも確認させていただきましたが、中期財政フレームを見直されるに当たって、予算要求の相当早い前の段階で、もうこの額、決まっているのですよね。私、理解ができなかったのは、少なくとも予算要求額については、今の経営状況をしっかりと見きわめていただいて、今部長に答弁いただいたこの2年間における取り組みの実績、また、それを踏まえてどういった程度であれば、医療収益も確保いただいて、運営費負担金額をより経営の事態に見合ったものにしていただけるのか、検討されていれば分かるのですが、随分と早い段階でお決めになられたとの気がしています。その上で、今議会におきましても、総計予算主義の指摘が他の議員からもなされたと記憶しています。そして、初問でも指摘をさせていただきましたが、単年度ではなく、1期4年という期間の中で、じっくり取り組んでいただけると強調されたと思っています。市民病院は、退職給付引当金を1期4年間で計上する必要があるとも申し上げました。また、平成30年度特別会計予算において、市民病院からの7億4900万円の貸付金元利収入を大津市として見込まれています。そういうことを考えていきますと、病院の経営として現金の支払いができていても、本当の意味で地方独立行政法人化された効果を市民が実感できるに至るのかなと。
 改めて伺います。初問の中で運営費負担金の金額が妥当と判断されている根拠を伺いました。基準財政需要額を踏まえて決めましたというのでは、根拠になっていないと思います。改めてこの点を踏まえて答弁を求めます。

答弁:健康保険部長

 
 運営負担金の妥当性ということでございます。まずそもそも、病院に対しては、中期目標というものを求めております。それに基づいて中期計画を、ともにそれは策定しておりますから、病院だけのもちろん責任ありませんけれども、その中で、病院のあり方も前文でしっかりと述べておるところであります。そして、運営負担金については、いわゆる保健医療計画であったり、その地域のニーズだったり、そういうことを実現するため、運営負担金については、別途定める目標基準以下に抑制するよう努めるものということを最初から申し上げているところです。これを言い換えますと別途定めるものというのは中期財政フレーム、結果としてその数字ということを病院に対しては伝えています。したがいまして、30年度当初におきましても、当初8億円ということでありました。1年ごとに病院は中期計画に基づいて年度計画を定めます。それは当然市としても一体となって協議しながら定めるわけですが、29年度においては、ケアセンターおおつなどの事案が発生しましたことから、1次補正ということで、30年度補正をいただいた、こういう経過があります。その段階でも、確定したものでありませんでしたので、今回の31年度予算措置に関しましては、中期財政フレームをもとに算定をしております。もちろん、その段階で法人からもいろいろな財政見通しがありましたけれども、先ほど申し上げましたように、年度当初においていろいろと病院のほうで努力、この1年2年で努力されていることが目に見えて出てきました。最初は即効性がなかったということもありますけれども、特にICUの増床につきましては投資もありながら、増収策が示めされましたので、我々の独自の分析によりましても、まだまだ改善すべきことがこれからもあると、またそれが実現可能だと考えている事項もいろいろある中で、現在のところそういった形で、中期財政フレームの9億5000万余りを、まず法人に対してその範囲ということで示したところであります。それを妥当性として我々は考えているところであります。
 

再々質問

 初問でも申し上げたのですが、本来の妥当性というのは、現実における経営状況を踏まえた運営費負担金だと認識をいたします。経営状況に対する評価をしっかりとして、総計予算主義であるということを前提に額を決めていただくというのが本来のありようかなと思うのです。予算編成要項を出される前に中期財政フレームを見直されていると認識をしており、その間における経営状況も変化していく中で、それを根拠と言われても納得がいきません。繰り返しになりますが、1期4年間において退職給付引当金を計上いただかないと、債務超過に影響を及ぼすことになるわけです。相当な額ですよ。ですので、いずれかの段階で当初見込まれる額以上の運営費負担金を出していただかなければならないとなったときに、私、それも違うと思うのですよ。それこそ、中期財政フレームに影響を及ぼしてしまうのではないのかなと思うのです。
私自身も一市民として、家族も市民病院にお世話になることがあるのですが、申し上げるまでもなく、大切な病院なのですよ。皆さん方にとってもそう思いますよ、そうでしょう。よりよい病院として、発展いただきたい。これからも市民に医療と、ひいては地域包括ケアシステムのこともありますが、しっかりと福祉も提供いただきたいと願っているのです。ですので、計画的にやっていただきたいということを申し上げているのです。
 改めて伺います。先ほど来、基準財政需要額というものを根拠として再三答弁されているのですが、現時点におけるその経営状況を踏まえ、少なくとも今の時点で補正予算を平成31年度計上されなくても、安定的に、地方独立行政法人市立大津市民病院を運営いただけるというふうに判断されると理解させていただいてよろしいでしょうか。

答弁:健康保険部長

 
 現時点で経営が安定すると見込んでいるのかということであります。いずれも、現時点でどうなるかと、昨年もそうでしたけれども、そういった当時はなかにありました。しかし、計画と言いますけれども、計画というのであれば、病院のほうの計画が実行できているかということもあります。ここはやはり、そういった限度がありますと、厳しくというようなことはあると思います。そのことによって、もうこれは市としてもまた法人としても責任は同じと考えています。そのことを果たしてはじめて、市民に対して説明責任を果たせるものと考えております。そういうことから、現時点では、今後の想定はわかりませんが、経営状況というのは今後も十分、日ごとに注視しながら、その状況に応じて、適切に判断していくと考えておりまして、ここで言います議員がおっしゃいました総計予算主義ということが24億であるということには、私は当てはまらないというふうには考えております。これは中期目標で定めた法人に対して我々が求めている内容であると考えていますので、今後も引き続き病院に対してはそれを求めてまいりたいと考えております。

再々再質問

 
 誤解されてはいないとは思うのですが、何も私、20億円出していただきたいということを申し上げているわけでは決してありません。中期計画においても、できるだけ運営費負担金のあり方については、しっかりと精査した上でということも明確にされていますので、そこについては認識をしています。しかしながら、私、今の答弁の中で、病院のほうも収益が計画どおりに達成されていないといったような表現されましたけどね。厳しい計画じゃないですかということについては、議会からも多くの方から指摘を受けたんじゃないですかね。主体性を持って説明なり議案提案されたの、市長並びに執行部のみなさんじゃないですか。再三申し上げますけれども、1期4年という期間をもって考えていったときに、いずれかの時点で債務超過になりかねないとなった時点で、当初見込まれている以上の負担を大津市がするといったことが、一番なじまないと考えているのです。ですので、先ほど来、計画的に支出されるべきじゃないですかということを申し上げています。今の答弁においても、今後の経営見込みを踏まえ、現時点で予算措置をされている金額で中期計画を踏まえて大丈夫なのだというふうに、答弁いただいているとはとれないのですよ。改めて答弁求めます。

答弁:健康保険部長 

 1期4年ということは、再三、これまでも申し上げてきました。先ほど申し上げましたが、1年目は大きく下回りました、しかし2年目に回復した、こういうことから、今3年4年で必ずそういったことで回復していただきたいというふうな思いがものすごくあります。そのことを病院としても30年度のアクションプランにおいても、そういうことで危機感を共有するということも大きく掲げ、また、そのための実効性については、市職員一丸となって取り組むということも示されている中で、そういった期待をしているところでありまして、そのことから、必ずしもということは我々も約束はできませんけれども、そのときそのときに適切にまた判断し、また対応してまいりたいというふうに考えております。

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