びわこ大津草津景観推進協議会の景観協議会移行に向けた取り組みについて( H30. 6)

質問

 平成30年5月24日、びわこ大津草津景観推進協議会が両市長出席のもとで開催されました。第7回目となる今回の協議会においては、東海道統一案内看板専門部会における取り組みや両市の景観計画に反映されることになる(仮称)びわこ大津草津景観基本計画の骨子案などについて意見が交わされ、対岸眺望景観の保全、東海道沿道の連続性ある景観形成、屋外広告物の統一した規制誘導を連携項目とすることが両市によって確認されました。

 平成25年11月に両市長によって調印された「びわこ大津草津景観宣言」には、大津市民・草津市民が互いに協力し、価値の高い景観の保全と新たな創造に取り組み、いっそう愛着と魅力あるものとして未来につなげていくことが記されていますが、両市が共有する景観基本計画の策定は、この実現に資するものとあらためて高く評価をするものです。これまでも議会で提言を重ねてまいりましたが、景観基本計画の策定にあたっては、景観づくりの主体となる市民や事業者、商工観光や良好な景観形成の促進に関わる団体等との協働を基盤とした連携体制の構築に取り組む必要があると考えます。

本年4月1日付で改正された景観法運用指針においては、びわこ大津草津景観推進協議会による連携実績を踏まえ、隣接する二以上の景観計画区域が連携し、一体的な取り組みをさらに推進するため、共同して一つの景観協議会を組織することが運用事例として追記されました。現在、びわこ大津草津景観推進協議会は地方自治法252条の2の2に基づく協議会として設置されており、構成員は両市職員に限定をされていますが、景観法第15条第1項に基づく景観協議会と位置付けることによって、景観基本計画の策定に向けた検討を加速させ、その実効性が高められることに期待をするものです。

 平成30年2月、景観法運用指針の見直しを求める要望書が両市市議会議長の連名にて国土交通大臣に提出されたことを踏まえ、景観協議会の移行に向けた方針を本年2月通常会議にて確認したところ、国の動向を確認した上で、他都市での事例や東海道統一案内看板専門部会での取り組みの実績を考慮しながら、両市で協議を行っていくとの見解が示されました。これまで大津市は、現行の景観法のもとにおいては、異なる景観計画を有する景観行政団体が単一の景観協議会を設置することは出来ないとの認識に立ち、地方自治法に基づくびわこ大津草津景観推進協議会の体制の中で、協働の仕組みづくりを行い、広く市民の意見を取り入れ、基本計画の策定を進めていくとの考えを示されてきましたが、先の推進協議会においては、景観法運用指針が改正されたことを受け、景観法上の景観協議会に移行した場合における効果などについて認識の共有が図られています。

 平成31年度には、両市景観計画に反映されることになる景観基本計画の骨子作成が予定されていますが、びわこ大津草津景観推進協議会を景観法上の景観協議会に移行させるにあたり、これまでの間、地方自治法に基づく法定協議会として発展を遂げてきた実績をどのように活かすべきと考えているのか。地方自治法と景観法の特性を踏まえ、両法を根拠法令とする可能性について、また、景観協議会移行に向けたスケジュールとあわせて見解を求めます。

答弁:未来まちづくり部長

 びわこ大津草津景観推進協議会においての景観協議会移行に向けた取り組みについてでありますが、本年5月24日に開催したびわこ大津草津景観推進協議会において、景観法の運用指針の改正内容及び、地方自治法上の協議会と景観法上の景観協議会との違いについて確認を行い、この秋に開催予定の次回協議会において景観協議会の設置について協議を行うことで合意したところです。

現在の協議会については、平成28年に地方自治法上の法定協議会となり、本年4月には、協議会が主体的に事業を実施できる体制となるなど、両市の景観基本計画の策定に向け、体制の強化を図ってきたところであります。

今後のスケジュールにつきましては、次回の協議会において、地方自治法と景観法の特性を踏まえた上で、景観協議会の設置に関する具体案を示すことを目標に検討してまいりたいと考えております。

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