バリアフリー、ユニバーサルデザインの推進に向けた取り組みについて( H30. 11)

質問

 大津市においては、平成30年11月に生涯学習センター、北部地域文化センター、和邇文化センターの3施設を対象として、公共施設バリアフリーチェックが実施をされました。平成29年度においては、施設管理者によるチェックリストが作成され、モデル的に市民センター及びふれあいセンターを対象にして点検が行われたところであり、この度の調査は大津市障害者自立支援協議会・差別解消部会や障害者差別解消法の規定に基づき設置された大津市障害者差別解消支援地域協議会との連携のもとで実施されました。私自身も滋賀県建築士会の一員として、生涯学習センターにおけるバリアフリーチェックに参加をしてまいりましたが、障害者差別解消法が定める合理的配慮のあり方について理解を深める機会となりました。
 
 東京都世田谷区においては、すべての人が便利で心地よく利用できる生活環境の整備を推進し、安全で安心して快適に住み続けられる地域社会を実現させることを目指して、世田谷区ユニバーサルデザイン推進条例を施行されています。また、この条例に基づき世田谷区ユニバーサルデザイン推進計画を策定されており、区、区民及び事業者相互の理解と協働を基盤として、「どこでも、だれでも、自由に、使いやすく」という考え方のもと、点検・事後評価・改善を繰り返すスパイラルアップの仕組みによって、28ある施策・事業を着実に推進されています。世田谷区役所においては、筆談器や対話を支援するための機器が多くの窓口に設置をされており、資料として提供くださったユニバーサルデザイン推進計画や視察対応くださった都市デザイン課職員の名刺には音声コードが印刷されてり、その位置がどこにあるか分かるよう、目印として切り欠きがなされていました。
職員向けの取り組みとしては、接遇・対応向上マニュアルにおいて、ユニバーサルデザインによる接客・接遇の向上に必要となる取り組みを定められるなど、区役所全体に「どこでも、だれでも、自由に、使いやすく」という、ユニバーサルデザインの考え方が定着していることを実感いたしました。ユニバーサルデザインのまちをつくる基本方針のもとにおいては、区立施設の改築や改修の機会を捉え、設計・施工の段階において、ユニバーサルデザインアドバイザーの知見も活用しながら、多様なニーズを持たれた施設の利用者による点検、評価を実施されています。また、小規模店舗等におけるユニバーサルデザインの推進を図るため、昨年度より当該条例の遵守規準に適合していることを示す適合書を配付されています。この適合書には世田谷区ユニバーサルデザイン普及啓発キャラクター「せたっち」をアイキャッチとして使用されており、親しみやすく、建物の意匠や街並みの景観に配慮したデザインとなっています。
 
 大津市においては、公共施設のバリアフリーチェックに取り組むことで、施設ごとのバリアフリーにおける改良点や課題を抽出し、ソフト面での配慮、すなわち、合理的な配慮のあり方についてあわせて検討を行い、その結果を関係課で情報共有し、さらなるバリアフリーの推進に役立てる方針が示されています。一級建築士として点検に参加しての評価ですが、多様なニーズをもった施設利用者の意見等を踏まえ、チェックリストの内容については、あらためて実状の改善につながる形で見直しを行い、点検の結果を踏まえた施設ごとの対応策と合理的な配慮のあり方については、バリアフリー・ユニバーサルデザインのさらなる推進に向けた方針を施策・事業と共に定めたうえ、広く市民に公表されるべきと提言するものです。また、滋賀県においては「だれもが住みたくなる福祉滋賀のまちづくり条例」に基づく整備基準に適合する施設に対して、適合証を交付する制度を設けていますが、バリアフリーチェクリストを大津市が設置する施設以外にも活用いただけるよう、世田谷区の事例等も参考にしながら取り組みを進めるべきと考えます。また、国においては、東京オリンピック・パラリンピック競技大会を契機として、「ユニバーサルデザイン2020行動計画」を策定し、国をあげてユニバーサルデザイン化を推進する方針を示しており、今年度から公共施設等適正管理推進事業債の対象事業にユニバーサルデザイン化事業が新たに追加されました。大津市においても、公共施設等総合管理計画において、ユニバーサルデザイン化の推進方針をあらためて明確なものとし、財源の効果的な確保に取り組むべきと考えます。

 
 本年度から平成35年度までを取り組み期間とする大津市障害者計画においても、道路、交通、公共施設等のバリアフリー化やユニバーサルデザインの考え方に基づく整備の推進は主要な課題と位置付けられており、大津市バリアフリー基本構想においても、ユニバーサルデザインを基本としたまちづくりは基本方針に掲げられ、重点整備地区内におけるバリアフリー化推進事業の目標年度は平成32 年度と定められています。これまでの間、大津市はJR大津駅・駅ビルの用途変更に伴って、エレベーターが整備されなかったことを受け、市長自らがJR側に設置を要望されるなど、バリアフリー・ユニバーサルデザインの考えに基づく施設整備を市民、事業者と共に進めていくことの重要性を機会あるごとに実感されてこられたと認識しています。大津市はこれまでの課題認識を踏まえ、どういった方針のもとで大津市障害者計画や大津市バリアフリー基本構想などで掲げるバリアフリー・ユニバーサルデザインの推進に取り組み、大津市総合計画基本構想で掲げる、心豊かに暮らせる福祉が充実したまちづくりを実現していく考えなのか。公共施設バリアフリーチェックリストの今後の活用方針とユニバーサルデザインの推進に資する施策・事業の体系化に向けた取り組みとあわせて答弁を求めます。
 
 また、大津市が改築、改修する施設のうち、必要と判断されるものについては、設計・施工の段階から、移動に配慮が必要な方の意見が施設整備に反映される仕組みを制度化することを提言するものです。平成29年2月通常会議においては、障害者差別解消支援地域協議会において関係団体の意見も伺い、対応が可能かどうかも含めて検討していくと答弁がありましたが、今後の方針と実現に向けた大津市の見解をあらためて求めます。

答弁:未来まちづくり部長


 バリアフリー・ユニバーサルデザインの推進に向けた取り組みについてのうち、1点目の施設整備についてでありますが、本市では、大津市バリアフリー基本構想の基本方針「ユニバーサルデザインを基本としたまちづくり」に基づき、大津市バリアフリー推進協議会において関係機関相互の連絡調整を図っております。この協議会は、市民団体、障害者団体、施設管理者等で構成されており、重点区域におけるバリアフリー化状況についての確認と協議を行っております。このことから、本市としては、引き続き、こうした方針・体制のもと、バリアフリー・ユニバーサルデザインを推進してまいりたいと考えています。
 また、ユニバーサルデザインの施策・事業の体系化についてでありますが、バリアフリー基本構想に実施すべき事業を体系的にとりまとめておりますことから、まずは、目標年次である平成32年度に向けて事業目標の達成を目指してまいります。
 
 次に、2点目の移動に配慮が必要な方の意見を反映する仕組みについてでありますが、本市としては、バリアフリー推進協議会において障害者団体等の方々のご意見を伺い、関係部局と連携を図りながら、事業への意見反映に努めてまいります。

答弁:福祉子ども部長

 
 1点目、バリアフリー・ユニバーサルデザインの考え方に基づく施設整備についてでありますが、おおつ障害者プランに掲げるバリアフリーへの取り組みとして、障害当事者の方々と公共施設において移動等の障壁となっている箇所を現地施設で直接確認し、ソフト面を中心に合理的配慮で対応できる点を中心に検討することを目的に「公共施設バリアフリーチェック」を実施したところです。その結果は、当該施設にフィードバックするとともに、大津市障害者自立支援協議会差別解消部会、障害者差別解消支援地域協議会等に報告し、関係機関との情報共有を図るとともに、今後の改善策の検討に役立てていきたいと考えております。また、ユニバーサルデザインの推進に資する施策にも反映できるよう、関係各課との情報共有に努めてまいります。

 
 次に、2点目の移動に配慮が必要な方の意見が施設整備に反映される仕組みについてでありますが、今後、施設を改築・改修する際には、関係法令を遵守するだけでなく、今回の公共施設バリアフリーチェックでの課題や、障害当事者の視点にたった意見などを取り入れていけるよう、関係各課と連携を図ってまいりたいと考えています。

 

再質問

 
 まず、未来まちづくり部長にお伺いをさせていただきます。大津市バリアフリー基本構想に関してなんですけれども、目標年度を平成32年度と定められています。現在の進捗、推進状況を、まずもってどのように評価されて先ほどのような答弁されたのか、改めて伺います。
次は、福祉子ども部長にお伺いをさせていただきます。先ほど御紹介させていただきました駐車場に関係して、具体例を挙げて質問させていただきます。改善いただけるところは順次いただくべきだと思うのです。駐車場に関係しても、以前ほかの施設も自分なりに確認をさせていただきましたが、動線に課題のある施設もあると認識をしております。施設はたくさんございますし、計画的に行っていただく必要もあると考えましたので、財源の確保に向けたメニューなども紹介をさせていただいたところです。予算厳しいのは存じ上げますし、中期財政フレームが存在することも認識していますが、大津市が計画で掲げている理念においては、取り組み期間も定められているわけでして、やはり計画的に目に見える形で、またしっかりと、施設を利用いただく全ての皆様に、大津市が取り組もうとしている計画や、また理念の実現、実感いただく必要があると思うのです。平成35年度までを取り組み期間とする大津市障害者計画において、バリアフリーやユニバーサルデザイン、考え方をしっかりと明確にされていることを踏まえて、改めて答弁求めます。

 

答弁:未来まちづくり部長

 

 バリアフリー基本構想の進捗についてでございます。まず、バリアフリー基本構想に基づきまして、重点地区、特に本市の場合は大津駅周辺と膳所駅周辺、この二つの地区が重点事業となっております。その中で、特定事業ということでこの事業を推進しているところでありまして、大きく分けますと、一つは道路特定事業、それ以外は道路特定事業以外ということに分けて、その進捗を管理しているところです。この道路特定事業以外というのは建物ということで、公共公益施設や民間のいろいろな商業施設とか、そうしたものが対象になっておりまして、特に民間の建物につきましては、その民間の方のそういうバリアフリー化に向けての取り組みで進捗管理をさせていただいています。それと、公共公益施設につきましては、その地区内にあるいろいろな大津市の建物とか県の建物とか、そういったものが対象となっています。もう一つの道路の特定事業につきましては、例えば歩道の路面の勾配の凹凸の修正とか、あと、側溝蓋の改良とか、それと例えば都市計画道路の工事の状況とか、そういったものが対象になりますが、特に道路特定事業につきましては、非常に限られた予算の中で優先順位をつけて今現在バリアフリー化事業を進めているところです。先ほどの目標年次が限定されたという状況にはありますが、その中でも特にバリアフリー化が進みますように、これから進捗が上がりますように取り組んでまいりたいと、そのように考えております。
 

答弁:福祉子ども部長

 
 バリアフリーチェックリストについてでございます。これにつきましても、今回の結果をもとに、ソフト面、ハード面、両面にわたりまして、この改善につきまして関係各課と協議をしたいと考えています。

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