皇子が丘公園と皇子山総合運動公園の魅力向上に向けた取り組みについて( R7. 6)
質問
1点目、庁舎整備に伴う皇子山総合運動公園のあり方に関する検討について。現在、大津市においては、都市公園である皇子山総合運動公園の一部に庁舎を整備する方針を踏まえ、同公園のあり方に関する検討が進められています。庁舎整備基本計画案では皇子山総合公園のあり方検討について、以下のように説明されています。「皇子山総合運動公園については、別所合同宿舎用地(国)に代替公園を整備することで、交流の創出などによるまちづくりの効果が期待できます。代替公園の整備に関しては、庁舎整備の進捗に合わせて検討を行います。また、JR大津京駅からのアプローチ動線やプロムナード、エントランス機能を考慮しながら、皇子山総合運動公園の回遊性の向上や防災利用の観点を踏まえ、皇子山総合運動公園のあり方について別途検討します。」引用は以上となります。
大津市は庁舎整備基本計画の策定にあたり、「健康・育み・歴史文化のまちづくりの拠点となる公園と一体となった庁舎」を基本構想で定める基本コンセプトに追加のうえ、これに基づく基本方針として、「山から琵琶湖へ至る豊かな自然や歴史文化を基礎に、皇子山総合運動公園を中心にスポーツや健康づくりの拠点となる庁舎」、「市民の交流や子どもの健やかな成長を育むまちづくりの拠点となる庁舎」、「新庁舎と公園を一体的に活用した交流の創出などによるまちづくりの拠点となる庁舎」を掲げています。令和7年度公共施設対策特別委員会初会合において、大津市からは、具体的な公園の整備内容について示すものでなく、検討を進めていくにあたってのロードマップを示すものとの趣旨で説明がなされましたが、皇子山総合運動公園のあり方に関する検討はこれらの実現に大きな影響を及ぼすものとなります。
大津市都市計画マスタープランにおける中部地域の地域別構想においては、市民等のレクリエーション活動や健康増進などに努めるため、皇子が丘公園内におけるスポーツ施設の充実を促進する方針が掲げられています。また、第4次大津市緑の基本計画においては、都市公園等のマネジメントの強化と多機能化が掲げられており、都市計画マスタープランにおいても、大津京駅周辺においては、皇子が丘公園などの既存ストックの維持・充実を図る方針が示されています。かねてから申し述べてきましたが、庁舎整備に伴う皇子山総合運動公園のあり方については、近接する皇子が丘公園と公園の魅力を相乗的に向上できるよう、検討を進められるべきと考えます。大津京駅周辺におけるまち全体の魅力創造につながる、皇子山総合運動公園、皇子が丘公園のグランドデザインを市民に示していただきたいと考え、見解を求めます。
2点目、バリアフリーの推進に向けた取り組みについて。大津市は令和7年3月に大津市移動等円滑化促進方針の策定と大津市バリアフリー基本構想の改定を行いました。この度、JR大津京駅・京阪大津京駅周辺地区については、移動等円滑化促進地区と重点整備地区に設定されており、都市公園である皇子が丘公園、皇子山総合運動公園については、生活関連施設に設定されています。大津市バリアフリー構想(実行計画)において、同地区における都市公園のバリアフリー化については、施設設置管理者において継続協議されると示されていますが、皇子が丘公園体育館、皇子が丘公園においては計画の策定にあたり、バリアフリー推進協議会構成員参加のもとでバリアフリー化の必要性を理解し、共有することを目的としてまち歩きが実施されています。
私は令和6年8月通常会議において、誰もが安心して安全に利用できる皇子が丘公園であるために必要な取組みをテーマに質疑・一般質問を行いました。その際、テニスコートに近接する駐車場については、舗装面の劣化が著しく、障害者のための国際シンボルマークも消えかかっていることを指摘しました。過日、あらためて現状を確認してきましたが、早急に改善を図られるべきとあらためて指摘するものです。
また、皇子山総合運動公園においては、石板が敷設されている陸上競技場側のエリアが常態的に駐車スペースとなっています。施設出入口附近に障害者のための国際シンボルマークが表示された看板が設置されているものの、駐車区画は明示されておらず、周囲には根上がりによる段差もあることから、バリアフリーの必要性があると承知しています。
現在、バリアフリー基本構想における特定事業の設定に向けて検討を進められていると認識していますが、大津市は皇子が丘公園と皇子山総合運動公園におけるバリアフリーの現状をどの様に評価し、今後、どの様な方針をもって改善を図られようとしているのか。利用者の安全に関わる駐車場とその動線については、より早急な対応が必要と考え、見解を求めます。
3点目、広大な敷地を有する皇子が丘公園の案内地図を作成し、広く公開することについて。皇子が丘公園は昭和36年に大蔵省から無償譲与を受けて開設された大津市を代表する総合公園であり、体育館やテニスコートなど、年間を通じて多くの市民が利用する運動施設が整備されています。およそ16haの面積を有しており、駐車場についても複数整備されているものの、市民や来訪者に対して公園施設の全容を分かりやすく伝える案内地図は作成されていません。バリアフリー化に関する情報とあわせて掲載され、大津市のホームページを通じて広く公開されることを提言するものです。このことについて見解を求めます。
答弁:都市計画部長
1点目の庁舎整備に伴う皇子山総合運動公園のあり方に関する検討についてでありますが、現在、公園と一体となった庁舎整備に向け、大津市庁舎整備基本計画を踏まえつつ、皇子山総合運動公園及び皇子が丘公園の在り方検討に向けたロードマップを作成しているところであります。一方で、庁舎整備基本計画(案)では、今般の建築費の高騰により、庁舎整備の概算事業費が増加しており、現時点で庁舎整備を進めた場合の地方債の償還に伴う財政負担は、将来にわたって本市の財政運営に大きな影響を与える懸念が示されていることから、この点も踏まえた検討が必要であると考えております。
2点目のバリアフリーの推進に向けた取り組みについてでありますが、皇子が丘公園及び皇子山総合運動公園につきましては、トイレの洋式化や経路の段差等の改善が必要であると認識しております。まずは、バリアフリー基本構想に基づき、利用頻度の高いトイレのバリアフリー化を優先して整備を進めていく考えであり、令和7年度は皇子が丘公園のトイレのバリアフリー化を実施してまいります。
3点目の皇子が丘公園の案内地図を作成し、広く公開することについてでありますが、現在、皇子が丘公園の敷地内に案内地図を掲示しております。公園施設の全容が分かる案内地図の作成や市ホームページで周知することは、公園利用者の利便性の向上に寄与するとは考えますが、他の都市公園においても同様であることから、現時点で設置の予定はありません。
参考:谷ゆうじHP 活動レポート 2025年06月16日【案内地図】