歴史文化を生かしたまちづくりについて( H28. 2)

質 問

 1点目、都市計画課と文化財保護課の連携体制について。大津市は平成28年度当初予算案において歴史まちづくり法を見据えたまちづくり基礎調査業務委託料を計上されました。これまで幾度にもわたって歴史的風致維持向上計画の策定を提言してまいりましたが、歴史文化を生かしたまちづくりのさらなる推進に向け新たな一歩を踏み出されたことは意義深いことと評価をするものです。またあわせて、歴史文化基本構想に係る基礎調査業務委託料も計上されていますが、両調査は密接に関係することから、都市計画課と文化財保護課とはさらなる連携が求められます。連携体制の構築に向けた取り組みと歴史的風致維持向上計画策定に向けた展望について大津市の見解を伺います。

 2点目、価値ある樹木を後世に引き継ぐための取り組みについて。大津市景観計画においては、古都大津の自然景観、歴史的景観を構成し、歴史的に地域住民によって地域のシンボルとして認識され、あるいは保護する必要性が認識されている樹木を対象として景観重要樹木の指定を行うと定められています。また、これとは別に、景観地域別の指定基準が定められており、地域住民などの共通認識のもと、景観重要樹木に指定することが望ましい対象を抽出し、その指定に努めることが明記されていますが、現時点においてその指定はなされていません。
 大津市においては、景観法に基づく景観重要建造物7件の指定、また、大津市独自の取り組みとして景観重要広告物11件の指定に取り組まれてきましたが、これまで景観重要樹木の指定がなされてこなかった理由についてお伺いをいたします。

 景観重要樹木については、平成16年農林水産省令、国土交通省令第4号第1条において、地域の自然、歴史、文化等から見て、樹容が景観上の特徴を有し、景観形成区域の良好な景観の形成に重要なものであることと定められているものの、当該樹木の歴史的価値や文化的価値を問う趣旨ではないとされています。
 しかしながら、近江八景粟津晴嵐の松並木のうち、名残を伝える3本の松の木については、歌川広重にも描かれた古都の風景を象徴する樹木として後世に伝える努力を惜しんではならないと考えます。現在投映をされています写真は、粟津中学校前に残る松の木を写したものです。江戸時代には徳川家康の命によって植えられたおよそ600本の松並木が2㎞にわたって続いており、幕末に記された名所旧跡の番付表において、近江八景は日本三景よりも上位に位置づけられていました。当時国内屈指の風景であったことは間違いのない事実であり、我が国の風景史にとっても価値のある樹木として評価すべきと考えます。

 旧東海道をはじめ大津市内にはこのほかにも歴史的価値のある樹木が存在しますが、大津市独自の取り組みとして古都の風景にふさわしい樹木として、市民及び来訪者に周知することを目的とした指定制度を設けられることを提言します。歴史文化を生かしたまちづくりにも寄与すると考え、本市の見解を伺います。 

答弁:都市計画部長

 歴史文化を生かしたまちづくりについてのうち、1点目の都市計画課と文化財保護課の連携体制についてでありますが、歴史的風致維持向上計画と歴史文化基本構想は密接な関係があることから、議員お述べのとおり、両課の連携が非常に重要であると認識しております。このことから、さらに連携の強化を図り、効率的かつ着実な取り組みが可能となる組織体制の構築に努めてまいります。

 次に、歴史的風致維持向上計画策定に向けた展望についてでありますが、昨年には国へ直接出向き相談を実施したほか、本市での現地視察や意見交換を行っていただくなど、制度活用について助言を得る機会を設けてきたところです。平成28年度には歴史まちづくり法を見据えた取り組みを推進するための基礎調査に取りかかる予定であります。
 まずは、中心市街地活性化区域周辺のエリアを対象とした調査を行い、歴史的風致維持向上計画を想定した素案を策定する予定です。今後は、さらに歴史文化基本構想の策定と整合を図りながら、他の地域への活用や展開も視野に入れつつ、歴史まちづくり制度の活用について調査研究を行っていく考えであります。

 2点目の価値ある樹木を後世に引き継ぐための取り組みについてでありますが、景観法に基づく景観重要樹木につきましては、大津市景観計画において地域別の指定基準に基づき景観上優れた樹木を指定することとしています。
 まず、これまで景観重要樹木の指定がなされてこなかった理由についてでありますが、指定された樹木の所有者には良好な景観保全のための維持管理義務が課せられ、伐採や移植を行う際には制限がかかるなど、大きな負担を強いることが主な理由であります。

 次に、歴史的価値を持つ樹木についてでありますが、景観重要樹木への指定は難しいものの、議員お述べのとおり、市民や来訪者の方々に広く知っていただくことは本市の歴史文化を後世に伝えていく上でも重要であると考えます。このことから、今後歴史的価値を持つ樹木につきましては、所有者への負担のないように考慮しつつ、より多くの皆様に周知し、その大切さを認識していただけるような本市独自の顕彰制度や啓発活動などの方策について研究してまいります。 

再 問

 歴史的風致維持向上計画の策定に向けた展望について伺います。中心市街地活性化基本計画で定められているエリア、その周辺という答弁がございました。私が申し上げるまでもございませんが、この歴史的風致維持向上計画というのは中心市街地活性化にも当然良好な影響を及ぼすものですが、これにかわるものではなくて、南北に細長い地勢を有する大津市におきましては、それぞれの歴史的背景や文化的背景に即して重点的に取り組まれるエリアを設定される必要があると思います。
 中心市街地活性化のエリアという表現を用いられた意図につきまして、もう少しお答えをいただきたいと思います。 

答弁:都市計画部長

 中心市街地のエリアからという、その理由でございますが、昨年国のほうへ助言をいただきに行きました。教育委員会とともに寄せていただいたんですが、その中で少し具体的な相談をしていただきたいと、そういう助言をいただいたところです。
 今、谷議員の御説明にもありましたとおり、大津市には非常にたくさんの文化財があります。そうしたことから、国のほうへさらにその具体的な計画を提案しようと思いますと相当時間がかかってまいります。その中で中心市街地につきましては、まず中心市街地の基本計画の中で基本理念が大津百町と琵琶湖を舞台とした暮らしと交流の創造都市へ、さらに、今現在それを実行するための都市再生整備計画では、古都大津の歴史資源を生かした住みよいまちづくりということで、既にその歴史文化を生かしたまちづくりというのが、既にもう一部始まっていると、大津市の中でもですね。
 ですので、まずはこの中心市街地のエリアから歴史まちづくり法を見据えたその素案というのを作成させていただいて、それでもってさらに国の助言をいただきに、平成28年度は行きたいと、そのように考えております。このことから、まずは中心市街地のエリアを選定したということになっております。 

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