大津絵を活かしたまちづくりについて( H31. 2)

質問

 大津市はパリ日本文化会館における大津絵展開催を契機として、本市観光資源の認知度向上に取り組む方針を示しています。昨年12月にはヨーロッパでは初となる大規模な大津絵展の開催を記念して、シンポジウム「大津絵・民芸・ヨーロッパ」が開催されたところであり、私自身も大津絵の魅力について理解を深めてまいりました。新年度予算においては、歴史博物館における企画展や常設展示における大津絵コーナー増設に要する費用が計上されており、元祖サブカルチャーと評価される大津絵の魅力を広く知っていただくことについては賛同するものですが、インバウンド観光の振興に資する観光資源とするためには、改善すべき課題が多いと認識しています。
 議員インターンに取り組む大学生の皆さんと大津絵がまちづくりに及ぼしている影響について調査をしてまいりましたが、京阪びわ湖浜大津駅から続く「大津絵の道」については、琵琶湖疏水にかかる大津絵橋を経てどこまで続くかの案内が不足をしており、歴史博物館までの動線として十分に活用されていないと実感いたしました。大津市役所前の県道にも大津絵が描かれた数多くの陶板が設置されていますが、「大津絵の道」との一体性は感じられず、大津絵が意味する風刺や教訓に対する説明書きについても、言葉の意味が難解なものが数多く含まれていました。海外からの来訪者に大津絵の魅力を実感いただこうとするならば、大津絵に関する情報を大津市が主体となって、多言語対応で広報する必要があると考えます。また、大津百町界隈においては、大津絵が描かれた商品を購入することができますが、大津絵そのものの魅力はもとより、東海道の宿場町、大津百町における回遊性を高めるキャラクターとして活用するなど、大津絵をまちづくりに活かすさらなる取り組みが必要と考えます。大津市は大津絵を観光資源として活用するための課題をどのように認識し、どういった方針のもとで大津絵をまちづくりに活かしていく考えなのか。

答弁:産業観光部長

 

 大津絵を観光資源として活用するための課題をどのように認識し、活用するのかについてでありますが、訪日外国人旅行者の中でも大津絵を通じて本市に興味を持った方々に、実際に足を運んでいただける工夫が必要と考えております。そして、大津絵が持つ文化性や東海道筋で育まれてきた背景などが、フランスの方の興味をひくことから、フランスでの観光プロモーションの重要な観光コンテンツとして活用できるものとして考えております。特に、本年4月、フランス・パリで開催される大津絵展の会場で行う観光プロモーション事業では、大津絵に対して興味を持ったフランス人に対し、大津絵が育まれた場所である本市が、琵琶湖をはじめとする雄大な自然だけでなく、様々な伝統工芸や食文化に触れることができる場所であることを伝え、実際に訪問したいと思っていただけるようアピールをして参りたいと考えております。
また、大津絵は江戸時代の東海道を往来する旅人の土産物や護符として人気を集めたことから、今後、大津絵を再び土産物として認識していただく取り組みも検討して参ります。

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